2022年9月15日木曜日

第3103話 有名店の陰に隠れて

文京区・根津2丁目の甘味処、
「芋甚」のはす向かいに
「蕎麦 茶のみ処 カワイ」が
オープンしたのは4年前。
以前はカフェバーだった場所だ。

女性二人の切り盛りにより、
レベルの高いそばを供すると
近所の知人から聞いた。
不忍通りをちょいと入ったところで
通りの入口角には界隈の人気そは店、
「よし房 凛」がある。

あちらは玄関の縁台にいつも数人、
順番待ちが腰掛けている。
行列を嫌った客が流れ来るのを
狙ったわけではあるまいが
すでに地元の常連客が定着した模様だ。 

蒸し暑い午後に初訪問。
食事派、喫茶派、まちまちのなか、女性客が目立つ。
3席しかないカウンターに着いた。
接客と調理の分業制だが厨房は見えない。

ビールはドライの生のみ。
せいろ(900)を通し、泡の静まりを待ってクイッ。
姿を見せて調理担当が配膳してくれた。
ざるに盛られたそばがみずみずしい。
量がしっかりとあり、他店の2~3割増しほど。

舌ざわり、のど越しともによろしく、
薬味はさらしねぎ、そして本わさびがエラい。
つゆはほのかに甘さを蓄える好きなタイプ。
ジャズなんか流してる気取ったそば屋に
ありがちな甘み全廃のつゆは苦手だ。
子どもの頃からなじんだ昭和の味が好ましい。

湯桶にそば湯用の猪口が添えてある。
こういう気遣い、心配りは女性ならでは。
そば猪口のつゆ、湯桶のそば湯を完飲し、
満足した午後のひととき。

接客担当と言葉を交わす。
自家製手打ちのそばがなくなり次第、
営業は終了する由。
二人は姉妹でそば打ち、調理はすべて
厨房の妹が担当とのこと。
「私は料理がぜんぜんできなくて・・・」ー
そう言いながら姉は苦笑い。

1580円の会計。
中ジョッキに満たない生ビールの値付けが
少々高めながら、ダラダラ呑ん兵衛対策に
有効な手段と思われました。

「蕎麦 茶のみ処 カワイ」
 東京都文京区根津2-36-12
 03-5842-1196