2022年9月1日木曜日

第3093話 昼は豚 夜はチキンの トンチキぶり (その2)

酢豚のあとはJR高円寺駅の南と北を散策。
残る店、消えた店、はたまた近所に移転した店。
悲喜こもごもの様相を呈していた。

今日はすぐに帰宅せず、外飲みの予定。
晩酌までかなりの時間が空いている。
行く先を定めぬままに中央線の上り電車に乗った。

新宿西口の思い出横丁と「丘」が頭をかすめたが
すぐに打ち消す。
そうそう同じ場所ばかり行ってられない。

降りたのは飯田橋。
目白通りを南下して九段下の昭和館にまた来た。
前回観なかった懐かしのニュースシアターに入場。

活躍する漁業指導船(ジャワ)
象も活躍する造船所(ビルマ)ー昭和18年
天皇を迎えた水害の東北 ー昭和22年
臨海学校と林間学校
新油田発見のイスラエル ー昭和27年
初陣の四日市高校優勝 ー昭和30年

ラインナップの一部である。
そんなこんなで時間をやり過ごし、
いまだ宵闇迫らぬが
近々、リニューアル後の開館を控える九段会館から
神保町を抜けて神田錦町に到達した。

山形そばの「河北や」に入店する。
カウンターに案内され、ビールの銘柄を問うと
生はキリンラガー、瓶はナシ、しばし考えて
「じゃ、ホッピーの黒を」
「スイマセン、白しかないんですぅ」
娘よ、キミは九官鳥かえ? とは言わず白をお願い。

酢豚が未消化なので何か軽いつまみを・・・。
”信州名物 塩イカの和え物” があり、通すと
「スイマセン、今日は入荷がないそうです」
ホントに何もない店だな。

彼女のオススメに従い、すぐに整う”葱のせ”を。
ひな鶏ではなく、あえて親鶏を使った、
鶏チャーシューは山形そばの具材にもなる。
薄いスライスの上に刻み葱がこんもり。
うん、味があるネ、旨みが濃いヨ。
もともと親鳥は好きなんだ。
オヤドリー・ヘプバーンの大ファンだもの。

普段は外1・中2のホッピーながら
今宵はビール代わりだ、外も2本のグイッグイ。
無いものづくしで気が引けたのか
お運びの彼女、ドアを引いて見送ってくれた。

今日は昼に豚を食べといて夜はチキンを食した。
われながらトンチキなやつよのぉ。

「河北や」
 東京都千代田区神田錦町1-2
 03-5283-3677