2024年2月6日火曜日

第3465話 創業明治45年の町中華

最近、足繫く通う神保町シアター。
この日も小津安二郎を観に赴いた。
切符は当日売りのみだからまず購入し、
それから食事ということになる。
以前は毎週出入りしたエリアながら
ここ数年は足が遠のいていた。
それが映画のおかげで再びなじみの町となった。

ちょくちょく利用するのが「萬楽飯店」。
千代田通りの向こう側で地番は神田小川町。
前回、ラーメンでビールを飲んだから
今回は当店の一番人気、チャーハンに初挑戦。
ラーメンはほとんど注文が入らないが
チャーハンは客の半数がオーダーする。
そんなに旨いんかい?

店内には入れたものの、中で5人待ち。
10分待ってカウンターに座れた。
なぜかビールが飲みたくなくて(ビョーキかな?)
チャーハンだけ通す。
後客もその次もみなチャーハンと来たもんだ。

てっぺんに紅生姜をチョコンと乗せて登場。
ヤケに湿っぽいルックスである。
ちり蓮華で一匙口元に運ぶ。
ん? これは好みじゃないな。

シットリというよりネッチョリ。
J.C.はパラパラ系が好きなんだ
具はチャーシュー・玉子・長ねぎ。
過不足なく、そこはいいんだがネ。
清湯も化調がやや強く、好きになれなかった。

もともと明治45年に日本橋で創業し、
いつこちらに移転したのか存ぜぬが
現在四代目になるとのこと。
此処から400mほど北、
神田川に架かる昌平橋のたもとに
「味の萬楽」なる、やはり町中華があり、
20年以上前に一度だけ利用した。
あちらは当店主の実姉が営むそうだ。
そう聞くと、何だか懐かしくなってしまい、
今度行ってみようという気になった。

「萬楽飯店」の向かいに小さなビルがあり、
袖看板に神田中華料理組合の文字。
眺めていたら人の出入りが相当激しい。
それも中華料理屋の経営者らしからぬ、
サラリーマン風ばかり。

興味をそそられ、ビルの前まで行ってみたら
何のこたあない公衆喫煙所で
中華料理組合が管理していた。
みんな会社を抜け出して吸いに来るが
喫煙者ってまだまだ多いんですなァ。

「萬楽飯店」
 東京都千代田区神田小川町3-5-1
 03-3291-2552