2024年2月13日火曜日

第3470話 今宵は盟友と 船ばしご酒 (その2)

JR総武線と京成本線、2つの船橋駅の間。
2本の線路に挟まれた場所に位置する、
「増やま」の止まり木に
2羽のミミズクが止まっていた。

船中八策を2杯づつ飲んだところで河岸を変える。
数分歩いてやって来たのは
11月に千葉市動物園の帰り、白鶴と立ち寄った、
こちらも名酒場の「一平」である。

すると店先に居た妙齢の女性が声を掛けてきた。
ん? 明るいうちから立ん坊の出没かい?
歳の頃はマスクのせいで、ちと判らない。

聞くところによれば、
千葉県選出の有力議員の血縁とかで
経緯は存ぜぬが「一平」から
出入り禁止令を食らった旨、問わず語りに云う。

「どうなるか保証しかねるけどサ、
 取り合えずついておいでな」
男二人の背中に身を隠して滑り込んできた。
別段、店のアンちゃん、気にとめる様子もない。

ドライの大瓶を注ぎ合い、見知らぬ他人と乾杯。
寒空に立っていた女性はHM子と名乗った
還暦を超えたと言うんで
いささか驚きもしたが
マスクを取ったらそれなりに見えないこともない。
ひょんなことになったもんだ。

つまみは前回同様、悩殺のまぐろ脳天刺しと
ホッペタを落とす、まぐろホッペフライ。
M子は焼き魚が食べたいってんで
いわし塩焼きを取ってやる。 

日本酒に切り替え、だいぶ打ち解けてきた。
N田が言い出したか、M子だったか、
定かでないが歌を唄いに行こうとなり、
彼女がよく利用するカラオケ居酒屋「K」に流れた。
今度はドライの中瓶で乾杯の巻。

J.C.は裕次郎「ブランデーグラス」、
N田は細川たかし「北酒場」を唄い、彼女の番。
聖子か明菜だった記憶はあるものの、
ヒドい音痴で完全にアウト・オブ・チューン。
今どきこういう人も珍しい。
このカラオケ居酒屋も出禁になるかと心配だ。

それから何を飲んだのか、何か食べたのか、
まったく覚えちゃいない。
15時に始まった船ばしご酒も
いよいよ終焉に近づいたのでした。

「増やま」
 千葉県船橋市本町4-5-18
 047-425-5586

「一平」
 千葉県船橋市本町4-42-4
 047-422-5122