2017年1月24日火曜日

第1543話 赤湯でラーメンスープを堪能

前夜は居酒屋でさんざん飲んだ挙句、
クラブに流れてのはしご酒。
久々に二日酔いである。
あ~、かったるい。

それでも朝早く起きて誰もいない大浴場へ一目散。
手足をゆっくり伸ばし、髪と身体をゴシゴシ洗う。
すると不思議や不思議、
ハング・オーバーがどこぞへ消え去ったではないか。

食欲が出てきたので
半ばパスしようと思っていた朝食を取りに食堂へ下りてゆく。
オムレツと野菜スープをトレイに乗せ、
パンではなく、ごはんを選択した。

和食系のおかずがズラリ並べられていたものの、
洋風の料理でライスを食べるのが好きなのだ。
なかなかに気の利いた朝食である。
殊に白飯が美味しい。

食卓をクリーンナップするオバちゃんに訊ねると、
銘柄は地元で穫れたつや姫だという。
ふ~む、まことによい米だこと。
帰京したら自宅の常備米をコレにするかな。

昨夜酌み交わした友人の運転する車で総勢5人、
米沢の北に位置する南陽市・赤湯へ向かう。
昔お世話になった方の仏前に香華をたむけるためだ。
無事目的をはたし、遅めのランチをいただくことに―。

要望を聞き入れてもらい、
アッサリ系のラーメン店にした。
ドライバーをはじめ、コッテリ派が多いなか、
ここは遠来の訪問者が優先権を得た次第なり。

赤湯の地には米沢ラーメンにも似た独自のラーメンがあった。
先ほど線香を上げてきた故人の一人娘、
ご当地生まれのA子チャンが選んだ店は「来々軒」。
新築っぽいビルの1階にテーブル席と座敷、
かなりの大型店である。

アイドルタイムにもかかわらず、
地元の人々が続々と詰めかけてくる。
赤湯ラーメンというと、
新横浜のラーメン博物館にも出店している「龍上海」が
人気を誇っているけれど、あちらは辛味噌ラーメンが主力。
逆に「来々軒」は東京ラーメンといったふうにシンプルだった。

ややちぢれの中太麺はシコシコ。
これはこれでいいが米沢ラーメンの細打ちが好み。
しかし、鶏の出汁が効いたスープが素晴らしい。
あとで判ったのだが
赤湯ラーメンとしては異端に属するらしい。
でも、旨けりゃそれでいいもんネ
まぎれもなく記憶に残る一杯でありました。

「来々軒」
 山形県南陽市椚塚1893
 0238-43-3164