2018年2月26日月曜日

第1817話 府中なる神社の隣り (その2)

「直会スタンド 宮」のカウンターに独り。
府中で飲むのは初めてのことなのだ。
壁に見つけたのは”神社拝”の貼り紙。
ジンジャハイと発音するのだろうが
ジンジャーハイ、いわゆるジンジャーハイボールだネ。

もう1枚、そそられた貼り紙は
”府中の農工大で栽培原料使用の焼酎”
である。
品書きをよくよくみれば、賞典禄なる銘柄なり。

麦と芋が揃っており、麦は大麦のさやかぜ、
芋はパープルスイートロードが原料とある。
ともにショットで450円。
ロックで1杯づつ、いただいた。
つまみは自家製ハーブオイルに漬けたドライトマト(200円)。
意外な品目ながら賞典禄との相性はよい。

その間にも客が入れ替わり立ち替わり。
けして立て混むというのではなく、
上手い具合に回転している感じ。
立ち飲みテーブルが二つほどあるが
詰めても十数人入ればいっぱいだろう。

切盛りするのは店主とアルバイト(?)の女性の二人。
店主が揚げものなどの調理、
女性が作り置きのつまみと飲みものを担当している。

45分ほどの滞在で店をあとにした。
支払いはその都度のキャッシュ・オン・デリバリーなので
あとから暗算してみたら2240円だったと思われる。
焼酎は安くないし、肴類にしてもチョコチョコつまむと
それなりの金額になる。
でも、また来たくなる「直会スタンド 宮」であった。

2軒目は同じ並びの数軒先にある「ビアハウス ケン」。
ビール専門の立ち飲み酒場だ。
客が冷蔵ケースから好みのボトルを取り出すシステムだが
本日の生ビールもある。

その日は<国産>が金鬼ペールエール。
北海道の鬼伝説のビールとあった。
そんな昔からビールは飲まれていたのかい?
<海外>はヴラスコップ。
ベルギーのヴァイス(白)ビールだ。
ヴァイスの原料は大麦ではなく小麦。
軽く白濁して、さわやかな酸味が特徴だ。
ハーフパイントが350円、こちらを1杯だけいただいた。

当店でも壁の貼り紙に目がいった。
”泥酔禁止! とことん飲みたい方は飲食店へ!”
ハハハ、ここは飲食店じゃないってこった。
初飲み府中は立ち飲み府中に終始したものの、
楽しくも孤独な夕暮れどきをすごすことができました。

「直会スタンド 宮」
 東京都府中市宮町2-3-8
 042-306-9030

「ビアハウス ケン」
 東京都府中市宮町2-3-8
 042-369-7710