2018年2月28日水曜日

第1817話 チキンライス・アゲイン (その2)

杉並区・西荻窪の「夢飯」にいる。
シンガポール産ラガービール、「タイガー」で乾杯。
注文したのは
海南チキンライスとマレー風カレー&ロティ。
それにご当地料理のオタオタ。

最初にオタオタが登場。
サカナのすり身をバナナの皮で包み、
蒸し上げたものだ。
レモングラスの香りがサカナの匂いを和らげて
なかなかオツである。

チキンライスはさすがに本格的。
しかも当日は末尾が 0 or 5 の日に当たり、
ライスが日本米からジャスミンライスに変わる日。
いや、うれしいネ。

加えて中国醤油・レッドチリ・生姜汁の3点ソースもバッチリ。
野菜のピクルスまで添えられていた。
大塚とは打って変わり、
肝心の蒸し鶏は旨みじゅうぶんのシットリと仕上げ。
素晴らしいとは言わないまでも合格点を差し上げたい。

マレー風カレー&ロティは「ラムリ」の稿でもふれたが
マイ・フェイヴァリット、こちらにも及第点。
本当はシンプルなカレーソースで
ロティ・プラタの素朴な味を楽しみたいんだけどな。
とまれ、大塚の敵(かたき)を西荻で討ち果たせり。

時は過ぎてその日の夕刻。
いまだ西荻を離れられずにいた。
あっちゃこっちゃフラフラした挙句、
たどり着いたは地蔵坂の「葉地(はち)」なる和食店。
東京女子大の近くに店はあった。

さっそくの1杯はサッポロ黒ラベル。
真っ先に所望したのは鯛塩辛&クリームチーズ。
実はJ.C.、かつおの酒盗は得意としない。
いか塩辛もそれほど好まない。

しかしながら真鯛の塩辛、
そして真鯛の真子の塩辛は大好きで
これは母親ゆずり。
せっかく出会った稀少な鯛塩辛、燗酒に切り替えなきゃ。
上喜元の本醸造を上燗でお願いした。
チョコッとつまんでニンマリ、クイッと飲ってニッカリ。
傍目にもシアワセそうなオッサンがそこにいた。

酢の浅い〆さば、丁寧に焼かれた真鯛のカマ、
どちらも申し分ございやせん。
う~ん、良い店だネ、ここは―。

酒盃を重ねた末、順序があと先の感ある冷奴を。
何でも千葉県産の”月のとうふ”使用とやらで
粗塩・きざみねぎ、そしてオリーヴオイルのあしらい。
ふ~む、素性を明らかにするだけのことはあるネ。

JR中央線沿いの首都圏内では一番好きな西荻窪。
今回もこの町に対する愛情の深さを
あらためて認識した次第にござんす。

「夢飯」
 東京都杉並区西荻北3-21-2
 03-3394-9191

「葉地」
 東京都杉並区西荻北4-32-12
  03-5382-0443