2023年5月25日木曜日

第3282話  ベトナムカレーはサラダかい?

以前、吾輩が棲んでいた、
おっと、漱石は前話で終わったのだった。
その文京区根津1丁目に
小さなベトナム・カフェが出来たのは
3年ほど前だったろうかー。

繁盛している様子が一切なく、
いつまでもつものか
他人事ながら心配していた。

それが先日、行きつけそば屋のあとで通りすがると
短いながらも行列ができているじゃないかー。
虚を突かれた思いで翌日訪れた。
テーブル2卓にカウンター合わせて
14、5席の小ぢんまりとした店内は8割の入り。
そのほとんどが近隣のOLである。

エスニックは彼女たちのパラダイスにつき、
オッサンは居心地がよろしくない。
それでも「そんなの関係ねぇ!」とばかり、
乙女と淑女の間に割って入った。
右側の淑女がチラッと
にらんだような気はしたがネ。

ベトナムといえば、第一感は米粉麺のフォー。
周りはみんながみんなソレである。
あまのじゃくがあえて通したのは
メニューに素っ気なく”カリー”と載った一皿。
紛れもなくカレーそのものだ。

サッポロ赤星を飲みながr待つこと20分。
何だヨ、これ? 何とも華やかなワンプレート。
オペは接客がオネエさん、調理はオニイさん。
息はそこそこ合っている様子だ。

ライスはインディカ米とジャポニカ米のブレンド。
そこに肉無しカレーのソースが掛かり、
生野菜の薄切りが差し込まれている。
茄子・大根・紅芯大根・ビーツなどなど。
そしてキャベ千に香菜(パクチー)も。

辛いのを好む客のために
サテと呼ばれる辛味油が用意され、
試してみたら、こりゃ辛いわ。

赤星のお替わりを所望すると
冷えているのはさっきの1本のみ。
黒ラベルの生に切り替える。
ハナから売る気がないネ。
ただ、小さいグラスの生が600円。
中瓶は960円って高過ぎやしないかい?

それにつけてもカレーを食った気がしない。
サラダじゃあるまいし、
カレーに生野菜はニードレス。
花咲く乙女たちに混じって
独りたそがれるオッサンでした。

「バブ・バル」
 東京都文京区根津1-1-19
 03-5834-7578