2014年9月12日金曜日

第924話 こち亀タウンに出没 (その10)

ハナからお詫びです。
なぜか昨日アップされてしかるべきアーティクルが
手はず通りにいかず、ご迷惑をお掛けしました。
まことにすみません。

 ♪  横たわるきみの顔に 
   朝の光が射している 
   過去の重さを 洗おうとして 
   たどりついた 深い眠りよ 
   別れようとする魂と 
   出会おうとする魂と 
   あゝ心より躯のほうが 
   確かめられるというのか
    モーニング モーニング 
   きみの朝だよ     ♪
     (作詞:岡本おさみ)

岸田智史の「きみの朝」を聴いた1979年は
金融界に身を投ずる前の最後の年。
配膳会に籍を置き、ホテルで宴会係を担当していた。
ちょうどこの頃(’78年か’79年)、
五木ひろしのクリスマス・ディナーショーで
長嶋監督夫妻のテーブルを受け持った。
いや、うれしかったなァ。何せ2時間余り付きっきりだもの。

うっとうしいと思われぬ程度に声を掛ける。
たとえばロゼワインを飲んでいる夫妻に肉料理を配膳する際、
「長嶋さま、ローストビーフでごさいます。
 赤ワインをお持ちいたしましょうか?」―
こう水を向けるのである。
ミスター応えて
「え~と、ああ、コレでいいです」―
さすがに”いわゆる一つのコレ”とは言わなかったがネ。

目白台の千登世橋であった。
実はJ.C.、年に一度はこの橋の上に立つ。
毎年10月になると、近くの鬼子母神で御会(おえ)式が催され、
インドチックな山車(だし)が参道を埋め尽くす。
何年か前から見物に出向くようになった。

その前に橋の東詰にある「熱烈上海食堂」で食事会が開かれる。
主催するのはのみとも・K木クン。
何となれば、K木夫人のA子サンの実家が雑司が谷。
彼女は御会式を観ながら育った。
今でも欠かさずその時節には実家に帰るという。
夫妻に誘われて飲み仲間が便乗しだしたのだが
以来、常に十人前後が集う秋の恒例行事となった。

さて、その夕べ。
千登世橋を東へ渡り、
「熱烈上海食堂」を右に見ながら左折して鬼子母神の参道をゆく。
お参りはせずに荒川線・雑司が谷駅に直行したのだった。

=つづく=