2016年9月26日月曜日

第1455話 こち亀タウンの北口にて (その1)

前話まで綴った「鱸と眼張」。
そこにチラチラと垣間見えた店々をあらためて紹介してみたい。
”こち亀タウン”にはときどき出没しているが
訪れるのは南口エリア一辺倒だった。
くだんの両さんスタチューも北より南のほうに多く見られる。

もっとも少年ジャンプの読者じゃないJ.C.は
「こち亀」をほとんど読んだことがない。
ここ何年も目を通していないが
愛読していたのはもっぱらビッグコミック。
とりわけ「ゴルゴ13」は好きだった。

普段、足を踏み入れない亀戸北口に赴いたのは
1軒のパン屋さんのためであった。
その名を「吉田パン」という。

外に順番待ちの客が3人並んでいた。
店頭に日傘が置いてあり、自由に使えとのこと。
陽射し除けの傘を用意する店舗には初めて遭遇する。
親切なんだねェ。

ほどなく店内に案内されたが
何だ!何だ! 中に10人も並んでいるぜ。
客層は千差万別、見たところ主婦と中高年のオジさんが目立つ。
これを若い娘ばかり3人のスタッフがさばいてゆく。
みんなけっこうまとめ買いしているなァ。
一人平均4~5個といったところだ。

待ち時間10分足らずで順番が回ってきた。
コンビーフ&ポテト、ハムカツを注文すると
「マスタード・マーガリン、お付けしますか?」との問い。
コンポテにはナシ、ハムカツにはアリでお願いする。

調製を待っているあいだ、一番人気と聞き及んでいた、
あんこ&マーガリンもほしくなり、計3個も購入してしまう。
いったいどうすんだヨ、これ!
俺らはバカか? まだ言ってるぜ。

今夜はコンポテとハムカツでビールを飲もう。
あんこは明日のおやつにでもするかの?
でもねェ、間食はしないからなァ・・・
かと言って食事に甘いもんは気が染まない。
まっ、何だかんだ言ったものの、
翌日の昼に緑茶を淹れてやっつけた。

もちろん当夜に味わったコンポテとハムカツのほうがよかった。
コッペがふんわりシットリして実に美味しい。
コンビーフの濃厚さをポテサラが和らげて
文字通りグッド・コンビーフ、もとい、コンビネーション。
ハムカツはハムカツでビールが殊更美味くなる。

=つづく=