2017年11月9日木曜日

第1740話 ある晴れた日に「風速40米」(その1)

2週連続で台風にたたられた日曜日。
八月に並ぶように十月もまた雨多き月だった。
ヒマさえあれば降ってたもんねェ。
あんまり続くと気持ちがクサクサしてくる。

ようやく好天に恵まれたビューティフル・サンデー。
そうは思ったものの、いきなり強風に襲われた。

    「何だいありゃ、何、風速40米? ハッハ・・・」
 
   ♪   風が吹く吹く・・・やけに吹きゃァがると
     風に向かって 進みたくなるのサ
     俺は行くぜ 胸が鳴ってる
     みんな飛んじゃエ 飛んじゃエ
     俺は負けないぜ・・・       ♪

    「おい風速40米が何だってんだい、
                    エ、ふざけるんじゃねえよ」

         (作詞:友重澄之介)

センセーショナルな「嵐を呼ぶ男」以来、
「錆びたナイフ」、「明日は明日の風が吹く」と
映画も歌もヒットを飛ばし続けてきた裕次郎。
世はロカビリー全盛だったにもかかわらず大健闘だ。
ブームの中心にいたのは
この7月に亡くなった作曲家・平尾昌晃である。

風速40米」は1958年6月のリリース。
平凡出版主催の「石原裕次郎の歌う詞募集」に応募、
そして当選したのがこの作品だった。
詞を書いた友重サンは当然、無名のアマチュア。
そのわりには度胆を抜くセリフをはじめ、
プロ顔負けの迫力が感じられる。

作曲は「俺は待ってるぜ」、「錆びたナイフ」、
「赤いハンカチ」、「夕陽の丘」、「こぼれ花」、
多くの裕次郎ナンバーを世に送った上原賢六で
名曲のオンパレードである。

さて、久しぶりに晴れたその日曜日。
数日前に朝日新聞出版から送られてきたのが
映画「風速40米」だった。
好天ならオモテに出りゃいいものを
なぜか部屋にこもっての映画鑑賞、それもまたヨシ。
てなこって嵐に見舞われたワケなのでした。

この映画は小学校二年か三年のときに一度観た。
よって筋はぼんやり覚えていても
細部は忘却の彼方である。
今回、あらためて観直して、あらためて見直した。
秀作とはいえないまでも
子どもには理解しえなかった魅力を感じ取れたのだ。

=つづく=