2018年3月1日木曜日

第1818話 焼き鳥で汚名挽回

1週間ほど前、大塚の海南チキンライスで大きく外し、
旧知の友の面前で面目を失ったJ.C.、
汚名を返上するため、
約束した焼き鳥屋の吟味に入っていた矢先だ。

当のK枝サンからメールが来信。
知人に推奨された1軒があるとのことで
その店に落ち合った。
千駄木は団子坂の「どど彦」である。

「どど彦」? 何という屋号であろう。
漫画家・楳図かずおの「まことちゃん」に登場する、
女人の乳房を持ったブルドッグ、
いや、いや、ブルドッグの面相をした女人だわな。

とにかくカウンターに二人横並びでスーパードライ。
下戸の相方は例によって乾杯の1杯のみである。
お通しは鶏手羽元の醤油煮が1本。
手羽元・・・、ドラムスティックってヤツだネ。
レシートにはこれが350円とあった。
う~ん、何だかなァ・・・。

そもそも鶏手羽はモモに近いほうから順に
手羽元・手羽中・手羽先の三部位。
最も美味なるは手羽中だろう。
よって、ここが一番高価だ。

まっ、手羽元と相方が注文した味噌キャベツで
自分だけビールのグラスを重ねた。
どこのどの鶏だか素性の知れない、
ハツとハツモトがそれぞれ90円。
鳥取県産・大山(だいせん)鶏使用の
モモとボンジリは倍の180円。
その4本から始めた。

ベストは安価なハツモト。
のちほど再リクエストしたときには売切れを言い渡された。
おそらく1人1本限定なのだ・・・残念。
ないと言われると余計に欲しくなる。

レバ、つくね、うずら玉子と食べ継ぐ。
佳店のレベルには達している。
達してはいるが何か未到達な部分があることも確か。
K枝サンの知人オススメの厚揚げ焼きもイマイチだ。
もっともこれは既成の厚揚げを焼いたのではなく、
既成の豆腐を油で揚げた”自家製厚揚げ”だった。

芋焼酎・晴耕雨読のロックを2杯たしなみ、
滞在時間は1時間とちょっと。
近所の中華屋に移動して餃子と肉そばで締めた。
海南チキンライスの汚名挽回も何だかうやむやになり、
お別れしたのは21時前でJ.C.にはまだ宵の口。
だけど、こういうのも悪くはないネ。
わが身の健康を保つには毎晩、
下戸と晩飯食ってりゃ、それで済むもんねェ。

「どど彦」
 東京都文京区千駄木3-36-11
 03-5834-2553