2020年8月14日金曜日

第2459話 ふらり毎日通り飲食店街 (その2)

北千住は宿場町通りからちょいと脇に入った、
毎日通り飲食店街の「こうめい}で
石川さゆりの歌声と谷中生姜をアテに生ビールを飲んでいる。
今、かかっているのは加藤登紀子の「ひとり寝の子守唄」。

酒をテキーラサワー(450円)に切り替えた。
焼酎の代わりに竜舌蘭(リュウゼツラン)を原料とする、
テキーラを使ったサワーである。
アロエにも似た竜舌蘭の葉はなるほど竜の舌に見えなくもない。
肝心の味わいはモロにテキーラ。
クセのない甲類焼酎やウォッカと違い、
ジンやテキーラは個性がガツンと伝わってくる。

さゆりのCDは「郷愁」というアルバム。
曲目が「南国土佐をあとにして」に替わったところで
「こうめい」をあとにした。
ショップカードを貰ったらオーナーが孔明サン。
あの諸葛孔明と同じであった。

店の隣りはロティサリーチキンの「ROTI 千住」。
以前、テイクアウトで利用したことがある。
焼きとんとミニカレーは食べたけど、
これではあとで腹が空くこと必至。
半ば衝動的にチキンを半羽、持ち帰る気になった。

整うまでハートランドの生中を飲みながら待つ。
此処も(中)が(小)に近いサイズ。
これでこの日は3軒続けて
”中小ジョッキ”を飲む破目に陥った。
二度あることは三度あるんだネ。
三度目の正直なんてないんだネ。

ローストチキンを半羽ぶら下げて北千住駅に到着。
「信濃屋マルイ店」は何度も利用しているが
購入するのは常にピエモンテの赤。
この日は比較的新しい造り手による、
バルバレスコ ジェンマ ’15(3302円)に
白羽の矢を立てた。

クリント・イーストウッドの背中を追うようにして
マカロニ・ウエスタンのスターとなった、
ジュリアーノ・ジェンマと同名のネッビオーロは
値段のわりに飲み応えじゅうぶん。
あと追いでローズマリーをたっぷり散らした、
プーレ・ロティ(ローストチキン)との相性もばっちり。

チキンにかぶりついたとき、
耳の奥で「太陽がいっぱい」の美しいメロディーが―。
同時に映画の中でアラン・ドロンが
自分で焼いたチキンを頬張るシーンも目に浮かんだ。
ジェンマ亡きあと、3歳年長で
今年85になるドロンは今も元気でいるらしい。

「こうめい」
 東京都足立区千住3-58
 03-3881-3120

「信濃屋 北千住マルイ店」
 東京都足立区千住3-92
 03-5813-0937