2021年1月29日金曜日

第2579話 またもや薄葉に逢いました

「利久庵」で遅めの昼食を済ませ、おもて通りに出た。

目の前には三越本店。

此処は三越前、目の前に三越があるのは当の然。

せっかくだから地下をのぞいてみよう。

 

デパ地下の食品売り場は好きだけど、

滞空時間の9割を鮮魚売り場で過ごす。

ほかはあまり興味がない。

さっそく出向いて最初に惹かれたのは

1パック500円ほどの“白身あら”。

 

手に取るとハタの顔の左半分がこちらに左目を向けている。

細かい斑点が浮き出て、コレはアズキハタに相違ない。

その下にやはり白身魚の顔がのぞいているが

何だコレ? カワハギかな?

 

包丁を握るオニイさんに訊ねたらウスバハギとの応え。

エエ~ッ、5日前の北千住は「Kikumizu」。

湘南・二宮の「えびや」で食して以来、

4年ぶりに再会した薄葉クンと数日後、また逢っちゃった。

 

こういうのを単なる偶然とは思えぬ・・・と思うところだが

これは偶然でも何でもないんだ。

パックは2種のサカナの抱き合わせにつき、

産地の明記がなかったものの、J.C.は知っている。

ハタは長崎、ハギは千葉で間違いあるまい。

 

早いハナシが房総半島の何処かで

大量に薄葉が揚がったんだネ。

5日前の仕入先は北千住だから千住大橋の足立市場。

今日の三越は豊洲に決まってる。

要するに東京のあちこちに薄葉が出回っているわけだ。

即購入に及んだ。

 

そしてもう1パック、これも500円ほどのタコ。

水ダコ(北海ダコ)の吸盤を買い求めた。

軽くボイルされており、J.C.はこの食感が大好き。

タコで一番旨い部位は吸盤である。

 

わくわくニヤニヤしながら

浅田次郎みたいに地下鉄に乗って帰宅。

おっと、その前に近所のスーパーでお買い物、お買い物。

宮城産のせりと木綿豆腐を入手した。

 

準備万端なれど、腹がぜんぜん減らない。

“ごはん少なめ”の告げ忘れが今更ながらに悔やまれる。

ボディーブロウのように効いている。

 

結局は薬局、土鍋に着火したのは22時過ぎ。

すでに報道ステーションが始まってたヨ。

2種のアラ・せり・豆腐を

ポン酢・おろし・アサツキの“ちり”でやった。

 

いやはや、たまりませぬな。

アラといえども可食部分は相当なもの。

終いにゃ溶き玉子を落として雑炊までやっつけた。

あまりに美味しく、アラ探ししてみたものの、

何も見つかりませんでした、まいうー!