2021年5月5日水曜日

第2647話 ジャンバラヤで また失敗

朝からずっと雨模様のGW初日。

午後になって傘を持たずに出かけた。

よって地下に潜行して行動するしかない。

どのみち酒を飲めないから喫茶店でお茶を濁すつもりだ。

 

メトロ千代田線・日比谷駅で下車。

地下通路を伝って新有楽町ビルの

「はまの屋パーラー」にやって来たら今日よりGW休み。

それではと有楽町駅の向こう側、交通会館の地下に潜る。

 

「はまの屋」に負けず劣らずのレトロスペクティブな

「喫茶 ローヤル」に滑り込んだ。

記録がないため定かでないが学生時代に

一度だけ利用した覚えがある。

 

飲みもの・サラダ付きランチ(オール850円)が多種多彩。

珍しさに惹かれ、ジャンバラヤ&コーヒーを通した。

ジャンバラヤはスペイン系移民により、

ルイジアナ州ニューオリンズ辺りで

パエリャを原型に生み出され、フランス系が継承して

花開かせたケイジャンの代表的な料理だ。

 

フロアを見渡すと接客は3人の男性で

みなさんけっこうなお歳。

背中の丸くなった年配者まで機敏に動いている。

 

あらら、サラダとコーヒーがいきなり運ばれた。

キャベツ主体のサラダはともかくも

食事前にコーヒーはないんじゃないの?

まっ、いいや、冷めないうちにいただくヨ。

一口すすった瞬間、よくない記憶がよみがえった。

 

あれは一昨年の秋。

上野の喫茶店「桂」でジャンバラヤを注文し、

あまりの不デキに嘆いたことがあった。

舌先過ぎれば不味さ忘れる。

学習しないで失敗を繰り返すのもまた人生なり。

 

冷凍品(?)をレンチンしただけの代物は

チョリソ・小海老・赤ピーマンが

見え隠れして「桂」のそれにクリソツ。

やっぱりかァ・・・案の定、ダメであった。

 

すると耳の奥で江利チエミが歌い出した。

1954年リリースの「ジャンバラヤ」には

彼女の歌唱力が存分に発揮されている。

日本語歌詞も含まれるが大部分は英語。

よって省くけれど、ケイジャン&クレオールの定番、

ガンボやザリガニまで登場してにぎやかだ。

 

オリジナルは1952年に

ハンク・ウイリアムスが自作自演した楽曲。

世に広く愛されてカーペンターズもカバーしている。

 

それはそれとして「ローヤル」さんヨ、

仮にもメニューに載せてるジャンバラヤ。

もうちょいガンバラニャあかんぜよ。

 

「喫茶 ローヤル」

 東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館B1

 03-3214-9043