2022年11月29日火曜日

第3156話 食卓に 牡蠣のソースが 匂い立つ

先日、土曜に行って長蛇の列に心くじけた、
アメ横の町中華に再挑戦。。
平日とあってすんなり席にありつけたが
それでもほとんど相席状態、致し方あるまい。
「大興」は10年ほど前に晩酌利用した。
いつの間にやら人気店となり、敷居が高くなった。

店外のビールラックはキリン&アサヒ。
意を強くしたが他卓に立つのはキリンばかり。
理由はすぐに判った。
銘柄を指定しないと自動的にキリンラガーだ。

日本人の一つ覚え。
何処へ行っても、ただ「ビール!」と注文する。
味覚センサーが繊細とは言えない米国人ですら
バドワイザー、ミケロブ、ハイネケン、コロナ、
ちゃあんと指定する。

注文はあらかじめ決めてあった。
立て看板を何度も見てたからネ。
上海・オイスター・五目と3種揃う、
焼きそばのオイスターだ。
ドライとともにお願いした。

牡蠣そのものは入っていない。
オイスターソース、
いわゆる牡蠣油が味付けの決め手。
どんなのが来るか、あれこれ想像しながら待つ。

おや? また珍しいのが着卓したヨ。
茶褐色の焼きそばの具材は
相当量の豚挽き肉と少なめの生トマト。
鷹の爪も散見された。
立ち上るの牡蠣油の匂いである。

豚挽きは粗挽きではないんだが
あちこちで固まっている。
”ほぐし”が足りないんだネ。
どうも意図的にそうしてるらしい。
よってルックスはまるで中華風ボロネーゼ。

上手いことまとめられてはいるが
やけに油っこく、唇がベトベト。
ティッシュで口元を拭うことたびたびだ。

ランチメニューは一律800円。
油淋鶏・蒸し鶏ネギソース・酢豚・ニラレバ・
キクラゲと豚肉の玉子炒めなどが並び、
8割近くの客がこの中から択んでいた。

でも正直言って
人気の秘密を解き明かすことはできなかった。
おそらく豊富なメニューと廉価な値付け。
これがW効果を発揮しているものと思われた。

「大興」
 東京都台東区上野6-2-14
 03-3831-6249