2023年1月2日月曜日

第3179話 初飲みは越乃寒梅

本年もよろしく申し上げます。
新年を迎え、日本人らしく日本酒で迎春。
と思ったものの、そこはやはりビール党。
夜明けの一杯はいつも通りにドライの缶でした。

それでも1缶にとどめ、冷たい日本酒に切り替えた。
新潟の越乃寒梅、その別撰吟醸酒である。
やれ八海山だ、久保田だ、田酒だ、獺祭だ、
そんな連中が肩で風切る昨今、
寒梅は一時期、人気No1だったのだ。

好きな銘柄だし、お屠蘇代わりに一献。
さて、おせち料理に興味を示さないJ.C.、
卓上に並んだのは北海道産の品々である。
去年も取り寄せて気に入った。
”年越し海鮮福袋”と銘打たれており、
ラインナップはかくの如し。

毛がに いくら醤油漬け 天然ほたて貝柱 
味付数の子 たこやわらか煮 天然甘海老
数の子松前漬け つぶ貝 天然秋鮭西京漬け
するめいかお造り

といった面々である。
松前漬けとするめいかは年末に手を出してしまった。
よって元日の朝、いわゆる元旦は
いくら・数の子・たこを並べた。
隣人からいただいた京人参のなますもー。

ほかには雷門の「オオゼキ」で
鶏もも肉と一緒に買った、
ノルウェー産スモークサーモンの残り。
そして東京風の雑煮を造ってみた。

花がつおと利尻昆布で出汁を引き、
サトウの切り餅に
鶏もも肉・しいたけ・みつば・柚子皮1片。
年の初めだから自分なりにていねいに造った。

酒も肴も実に美味しかったネ。
今年は良い年になりそうだ。
大晦日も元旦もTVはロクな番組がない。
ハナからあきらめている。

そこで今年は根津の「不忍通りふれあい館」で
落語のCDを借り入れてあった。
正月らしく清酒に落語は
われながらグッドアイデアである。

まずは古今亭志ん生の「黄金餅」。
何度も聴いている。
半世紀近く以前、落語の筋書き通りに
上野の下谷山崎町から麻布の木蓮寺まで
歩いたことがあった。

そして林家三平の「源平盛衰記」。
これもDVDで見聴きしているが
アドリブが信条の三平、
噺が一度として同じ成り行きにならない。
此度も自身の声が布施明に似てると言い出し、
いきなり歌い出したじゃないかー。

♪   真綿色した 脱脂綿ほど
  不潔なものはない  ♪

これにはJ.C.、思わず越乃寒梅を
吹き出しそうになったのでした。