2023年10月2日月曜日

第3374話 小さなお店に いきました (その2)

高校の同級生のオッサン3人が
いや、ジイさん3人が出揃った、
観音裏の「ニュー王将」。
隠れ家中の隠れ家が此処である。

料理の注文はJ.C.まかせ、
好きなあの娘は恋まかせ。
立ち上がって店内に一つだけある、
メニューボードにスタスタスタ。

おや? 名代のメンチカツが見当たらんゾ。
調理カウンターを振り返り、
「あれえ、メンチカツがないよぉ!」
「メンチありますよぉ!」ーヤッちゃん応える。
ハハ~ン、載せると注文が集中するので
わざと載せない店の策略だな、これはー。

最初に平目と本まぐろの刺身を通すと
「平目は紅葉おろしとポン酢でいかがです?」
「ですよねェ」

平目は薄造りではなく、わりと肉厚。
旨みたっぷりにしてエンガワも付いている。
まぐろはまぐろで
赤身・中とろ・大とろの三段構え。
正確を期すれば大とろではなく、カマとろだ。

遠来のS水はマイッた!と
云わんばかりに舌鼓を打っている。
そりゃあそうだヨ、
スウェーデンじゃ、こんなの食えめェ。

近来のN田もN田で相好を大きく崩している。
そりゃあそうだヨ、
内房にまぐろは揚がるめェ。

二人は角のハイボールに切り替え、
こちらはさらに中ジョッキを重ねる。
ここでハゼのフライとメンチカツ。
何を食っても旨い店だが
とりわけメンチは東京一のお墨付きを与えたい。

当方も角ハイに移行して料理は
カニサラダ、赤ウインナーフライ、
やりいかゲソバター、ポークチャップと続ける。

3人でハイボールを何杯空けたか数えきれない。
ウスターソースで味付けしたソースチャーハンを
締めとし、これにてお開き。

ママのタエちゃんに
「今度は11月、NY時代の仲間と7人で来るヨ」
「必ずお電話してネ」

♪ 一発お電話 くださるならば
  お席を空けて あなたを待つわ ♪

てなもんや三度笠。

「ニュー王将」
 東京都台東区浅草5-21-7
 03-3875-1066