2024年3月8日金曜日

第3488話 壺のタレ 守り続けて 120年 (その2)

翌週、舞い戻った「柳下」。
おっと、その前に話を5時間ほど巻き戻す。
実はこの日の昼下がり。
白山上の新しい行きつけそば店、
「満寿美屋」を訪れたのだった。

夜には「柳下」に行く予定。
よってガッツリ食べるのはやめておく。
わさび芋(とろろ)でビールを飲んだ。
信州の清酒、大雪渓に切り替えてもう一品。
来るたびに野沢菜では芸がないので
何かほかのモノにしよう。

ここでウッカリ頼んじまったのが
めざしと来たもんだ。
夜にオイルサーディンだってのに
うっかり八兵衛もいいところ。
最近トンと見ないけど、
高橋元太郎は元気なんだろうか?

結局は薬局、5本の干した小いわしに
マヨネーズを付けたりもしながら
胃袋に収めたのでした。
何をやってるんだ、お前は!

そうして参上した滝野川「柳下」である。
例によってドライを飲みつつ、
ふと壁に目をやると
何枚かの貼り紙というか、短冊がー。
その1枚に思わずニヤリとさせられた。
” 酒と女は二合まで ”
まったくもって当意即妙なりけり。

親しい友人に一男五女の末っ子がいるんだが
この人の親父サンがスゴい。
工務店の経営者、いわゆる大工の棟梁で
二号サンがスナック「M子」のママと来たもんだ。
生まれた長女にそのままM子と名付けてしまい、
それがカミさん(彼女の母親)に
バレたもんだからサァ大変。
座敷に皿や茶碗が飛び交ったんだとサ。

” 天橋立 " は極めて美味だった。
途中、2回も玉ねぎを足して温め直してくれる。
けっこうな量につき、当夜の焼きとんは
レバとハツ&タンのミックスを2本づつ。
腹の中がイワシだらけの一日となった。
ほうら、よい子の皆さんの合唱が
どこからともなく聞こえて来たヨ。

♪ イワシの学校は腹の中
  そっとのぞいてみてごらん
  そっとのぞいてみてごらん
  みんなでお遊戯しているよ ♪
   (作詞:茶木滋)

注:オリジナルはすべてひらがなだが
  読みにくいのでアレンジ

イワシ三昧になったものの青背のサカナは
身体にいいからヨシとしましょう。

「やきとん 柳下」
 東京都北区滝野川6-8-2
 03-3916-8043