2024年3月27日水曜日

第3501話 水門通りを歩き多摩川 (その2)

六郷水門をあとにして来た道を戻ろうか。
すると、水門近くの団地に目がとまった。
南六郷二団地というらしい。
飲食店が何軒か並んでおり、
せっかくだから一回りしてみよう。

一番手前が食堂「千丸」。
隣りが惣菜屋「末広」。
その先がそば屋「さか本」である。
ん? 「千丸」? 
つい先日の墨田区・京島キラキラ橘商店街。
八幡浜のじゃこ天で飲んだ店が「千丸」だ。
あまりない屋号なのに奇遇だねェ。

「末広」の店先の細いテーブルにラジカセがー。

♪ あなた残した わるいくせ
  夜中に電話 かけるくせ
  鍵をかけずに ねむるくせ ねむるくせ ♪
   (作詞:山口洋子)

中条きよしの「うそ」が流れていた。

「さか本」の品書きには
ラーメン・タンメンなど中華メニューもある。
京島では「千丸」の前にそば屋「浅野屋」で
中華ソバを食べたのだった。
何だか似たようなシチュエーションだけど
今回はそば屋の中華をパスして「千丸」へ。

店主がいきなり気まずそうにささやいた。
「お酒でしょ?」
「いや、ビールですけど・・・」
女将が引き取って
「すいません、ないんですヨ」
「エエ~ッ! そこの冷蔵庫にあるじゃない?」
「いえネ、お昼のお酒は日曜だけなの。
 おそば屋さんにあるからそちらへどうぞ」
「ふ~ん、そうなのかァ、じゃそっちに行くネ」
「ホントにごめんなさいネ」

「さか本」に入店したが日本そばでも中華でも
そばを食べたらあとが入らぬ。
何か軽いものを・・・
おっ、かきフライがあって450円。
おつまみサイズだろうが何でこんなに安いの?
もつ煮込み、おでんでさえ550円なのにー。

5つのかきフライは好かった。
キャベツにレモンにマヨと練り辛子。
いいネ、数日前の浅草「水口食堂」より断然。
お通しはニンジン繊切りにツナ缶を混ぜ、
フレンチのキャロット・ラペみたい。
ドライ大瓶を美味しくいただいた。

出て来たら隣りの「末広」のラジカセ。

♪ 祇園の雨に 濡れながら
  シャネルの人を 切なく今日も
  探す京都の夜は ふけゆく ♪
   (作詞:秋田圭)

愛田健二の「京都の夜」だ。
でもネ、この曲は渚ゆう子がベターで
ベストは西田佐知子とザ・ピーナッツ。
甲乙つけ難しとは実にこのことである。

「さか本そば 南六郷店」
 東京都大田区南六郷2-35-1
 南六郷公団住宅ショッピングセンター内
 03-3738-5836