2024年6月20日木曜日

第3562話 気ままに京都 一人旅 (その9)

新京極の「京極スタンド」。
鯉のあらいですらあまり好まぬのに
鮒のあらいはどんなものだろう?
うざくほどではないが
かなりの量のきゅうりもみが添えられ、
鮒本体には黄色い粒がまぶさっていた。

けしの実じゃないし、何だろう?
魚卵っぽいな。
接客のオニイさんに訊ねたら
着色された、たら子だった。
酢みそのおかげもあり、食味はまずまず。
日本酒が欲しくなり、月桂冠樽酒を1杯。
伏見の酒である。

しばらく豆腐を食べていないため、
冷奴を通すと、ほとんど1丁。
たっぷりの削り節におろし生姜、
そしてここにも青ねぎである。
京都に白ねぎは存在しないのかァ!

毎日よく歩くため、疲れが溜まってきた。
そろそろ帰ろう。
疲れてはいてもまた歩きだ。
ホテルの近くの若宮町で
「くつろぎ処 葉菜(はな)」に遭遇。
串揚げやお好み焼きを出す居酒屋である。
あとで知ったことだが
500円で真っ当なランチを提供してもいる。

ドライの中瓶にわりと好物のとん平焼きをー。
イタリアンのイニッツィオみたいなお通しが来た。
白い小皿に、枝豆・揚げかぼちゃ・バジルトマト。
居酒屋にしてはシャレている。

とん平焼きが、で、でっ、でっけェ!
まるでオムライスの大盛りじゃんかー。
全体をケチャップが覆い、
五月雨状のマヨネーズに青海苔が横一線。
でもサ、こんなには食えないヨ。

包みを割ってみると焼きそばがギッシリ。
関東じゃコレをとん平焼きとは云わない。
オム焼きそばと呼ぶ。
腕まくりで挑み、どうにか平らげた。

こんな時間に鱈腹食っちまって
なかなか寝付けなかった。
翌朝は早起きしてチェックアウト。
ホテルのシャトルバスで京都駅へ。
コインロッカーに荷物を放り込んだら
四条烏丸に一直線、錦小路でみやげの調達だ。

おっと、その前にブレックファースト。
あのアイスコーヒーが恋しく再び「神乃珈琲」。
銀座や目黒にもあるのに
わざわざ京都で立ち寄る必要はないんだが
朝めしで銀座にゃ行かん、築地ならともかく。

トースト・ゆで玉子・サラダにアイスコーヒー。
やはり此処の朝食は良質にして上等。
ドトールもやるなァ、思いを強くしたものです。

 =つづく=

「京極スタンド」
 京都府京都市中京区新京極通四条上ル中之町546
 075-221-4156

「くつろぎ処 葉菜(はな)」
 京都府京都市下京区若宮町554-3
 075-361-8650

「神乃珈琲 京都」
 京都府京都市中京区高倉通錦小路下ル帯屋町591
 075-241-3008