2012年5月1日火曜日

第306話 みちのくながれ旅 (その2)

案の定でござりましたがな。
宮城県・登米市で迎えた朝は二日酔いでありました。
前日に伝家の宝刀・ウコンを飲み忘れてもいたしネ。
ただし、それほどの重症ではない。
でも、のどの渇き激しく、飲みも飲んだり迎い酒、
じゃなくってジュースやら麦茶やらを。
これはアルコールを分解してくれる肝臓クンが
大量の水分を必要とするせいだ。
肝臓の働きなくして、わが人生に歓びなし。

ほどなく一行は一夜の宿をあとにした。
そうそう、接客係のなぎさチャンはいい娘であったな。
一行の顔ぶれはイベントの仕掛け人、
ハーピスト、カメラマン、そしてMCの4人である。

手始めにちょこっと登米の道の駅に立ち寄った。
これを食べたら、父ちゃんもっこり、母ちゃんびっくりの
もっこりにらの一大産地・登米である。
ここで先週紹介した烏骨鶏卵を手に入れたのだ。
道の駅でも備え付けの冷たい水や温かい麦茶を
ガブガブやってさらなる水分補給に勤しむ。

そうして入った伊達政宗公のお膝元、
広瀬川流るる杜の都であった。
ちょくちょく仙台に現れるHしクン推奨のとんかつ屋、
「かつせい」がお昼のターゲット。
何でも昼のロースカツ定食やヒレ定食ではなく、
単品の特ロースカツじゃなくっちゃ断じてダメだという。
そのようにカメラのHしは主張してやまないのである。

J.C.の目の黒いうちは4人で入店して
みんながみんな同じモノを注文することなど許さないが
この日は特別なハレの日、特ロースカツ(1050円)・
なめこ椀・ライス(各160円)を4人前お願いする。

食事が整う間、よせばいいのに
あまり飲みたくもないビールについ手を出してしまう。
”飲指が動く”というヤツだが
これを惰性と言わずして何と言おう。

キツネ色に揚がったとんかつは横に1本、
縦に4本包丁を入れられ、われらが目の前に運ばれた。
そのまま何もつけずに1片、続いて塩のみ、
醤油と練り辛子、とんかつソースと練り辛子、
こんなふうに変化をつけて食べ進む。

いや、これはスゴいや。
食味もよいがボリュームも満点、しかも格安ときた。
東京だったら適正価格は2000円であろうよ。
加えてなめこ椀が300円にライスが200円だろうから
総額2500円にもなってしまう。
それが1370円とはほぼ半額に近い。
Hしクンの仲間たちが
「仙台に来たら、もう牛タン要らない」―
こう、うそぶくのもむべなるかな。

仙台の街を2時間ほど散歩して
市場で山菜なんぞを買い求めたりもして
短いみちのくの旅は終わりを告げました。

「かつせい」
 宮城県仙台市青葉区北目町7-25
 022-264-3878