2015年2月4日水曜日

第1027話 ハタ坊に脱帽 (その2)

 ♪ 上野オフィスの 可愛い娘
   声は 鶯谷わたり
   日暮里笑った あのえくぼ
   田端ないなア 好きだなア
   駒込したことア ぬきにして
   グッと巣鴨が イカすなア ♪
      (作詞:小島貞二)

素敵な女優・浅丘ルリ子の元恋人にして
偉大な歌手・美空ひばりの元夫、
マイトガイ・小林旭が歌った「恋の山手線」は
東京五輪が開催された年、1964年2月にリリースされた。

てなワケで(どんなワケだ!ってか?)、
こまごましたことア、ぬきにして
駒込の中華料理店、「炒め処 寅蔵」のカウンター。
今宵、席を同じうしたT原サンは隣りで終始ニコニコ顔である。

それにしても「炒め処 寅蔵」・・・なんとも奇妙な店名じゃないか?。
”飲み処”や”食事処”っちゅうのはしょっちゅう目にするけれど、
”炒め処”っていうのはねェ・・・
まっ、確かに中華は支那鍋で炒める料理がイノチではあるわな。
それに加えて一般的な日本人は”寅”の字を目にすると、
ほぼ自動的に寅さんをイメージするから
一直線にチャイニーズにはつながらない。

炒める中華に対して和食は割烹の2文字が示すごとく、
お造りと煮もので勝負だろう。
割烹の”割”は包丁で切り分ける、いわゆるお造りであり、
”烹”は炊くことにつき、煮ものを指す。

ともかくも日華両国、水泳に秀でたスポーツマンなら
泳いで渡れる距離に位置する隣国同士なのに
日ごと人民が口にする食事においては
かくも異なる料理法を用いている。

おそらく昨今の両国における剣呑な間柄は
食べものの違いから生じてるんじゃないだろか?
と、思わないでもないが
米ソが引き起こしたあの冷戦でさえ雪解けた。
近々、日中首脳が笑顔で握手する光景を見られると信じたい。

 ♪ 雪解け間近の 北の空に向い
   過ぎ去りし日々の夢を 叫ぶとき
   帰らぬ人たち 熱い胸をよぎる
   せめて今日から一人きり 旅に出る
   ああ 日本のどこかに
   私を待ってる 人がいる
   いい日旅立ち 夕焼を探しに
   母の背中で聞いた 歌を道連れに ♪
          (作詞:谷村新司)

百恵チャンの歌った「いい日旅立ち」、実に名曲ですネ。
おっと、毎度のようにハナシがなかなか前に進まない。
すまんこってす、以下次話です。

=つづく=