2018年1月3日水曜日

第1779話 都の西北から東北へ (その3)

都の西北、早稲田の森にいる。
荒川線に乗り込むつもりが
女子中学生の団体に機先を制されて方向転換の巻。
新目白通りの前方にリーガロイヤルホテルが見えた。
ここから上野松坂屋行きのバスが出ているハズだ。

取りあえずホテルでトイレを借りよう。
ロビーのカフェではレイト・ランチや
アフターヌーン・ティーを優雅に楽しむ人々多数。
平和な師走の光景が拡がっていた。

さて、行く先は終点の上野でもいいし、
途中の千駄木、あるいは根津あたりでもよかろう。
と思ったものの、待てヨ、
チンチン電車のガキンチョはすでに掃けたろう。
何も子どものせいで大人の予定を変更することもあるまい。

再び方向を元に戻して都営荒川線・早稲田駅。
都の西北から東北へ進路を取った。
東北といってもみちのくふたり旅の観光ではないヨ。
早稲田から見て王子は東北の方向なんだヨ。
まっ、正確には北北東ですがネ。

ん? 早稲田→王子?
早稲田の王子かァ、ハンカチ王子を思い出す。
ライバルのマーくんには大きく水を空けられたが
今年もクビがつながり、現役を貫く様子。
何とか一踏ん張りしてもらいたいものよのぉ。

電車は面影橋、学習院下を過ぎ、
千登世橋の下をくぐり抜けてゆく。

  ♪    駅に向かう学生たちと
     何度もすれ違いながら
     あなたと歩いた目白の街は
     今もあの日のたたずまい
     指を絡めいつもと違う
     あなたのやさしさに気付き
     もうすぐ二人の別れが来ると
     胸が震えて悲しかった


     電車と車が並んで走る
     それを見下ろす橋の上
     千登勢橋から落とした
     白いハンカチが
     ヒラヒラ風に舞って
     飛んで行ったのは
     あなたがそっとサヨナラを
     つぶやいたときでしたね   ♪

       (作詞:西島三重子)

シンガーソングライター、
西島三重子の「千登勢橋」は1979年のリリース。
なぜか彼女は千登世橋を「千登勢橋」と綴っている。
その訳は判りましぇん。

=つづく=