2019年2月5日火曜日

題2061話 ハマの波止場に帰って来たが・・・ (その3)

「ザ・ホフブロウ」のニシンとサーモンはまずまず。
ニシンに関しては1週前に食べた、
田園調布の「メッツゲライ ササキ」のほうが上。
何せあちらはオランダ王室御用達だかんネ。

マリニエールのムール貝は痩せこけてしまって
身肉に張りというものがない。
これも1月前に笹塚のクイーンズ伊勢丹で購入し、
自分で料ったものに届かない。

むしろボストンあたりの港から
東京湾に間違えて運ばれ、
そこを終の棲家として大繁殖したホンビノスがよい。
ボストニアンやニューヨーカーは
コイツを生で食べるからネ。

J.C.も生はまぐりは大好物。
正直言って生がきより好きだ。
ただし、酢で〆た酢がき(かき酢に非じ)となると、
ハナシはまったくベツ。
酢はまぐりにしたらどうなるだろう?
たぶん、ダメだろう。

赤ワインに切り替える。
イタリアはヴェネト州の産、
ヴァルポリチェッラ・クラシコ
カンティーナ・ディ・ネグラーレ ’16年である。

ヴァルポリチェッラはアメリカでポピュラーなワイン。
記憶が確かならば、小説「マディソン郡の橋」に登場する。
映画のほうが通りがよいので
そのときの演者に置き換えると、
ストリープがイーストウッドのために
デモインの町に出向いて2本買い求めたモノだ。
ただし、映画では銘柄名が出なかったと思う。

軽い口当たりは万人受けするがJ.C.の好みではない。
やはりイタリアの赤は、一にピエモンテ、
二にトスカーナ、三、四がなくて、五もないかな。

赤ワイン用に牛ハラミのステーキを追加する。
合わせてクリーミーサラダといったかな?
生野菜も通したがハラミもサラダもいな一つ。
当店はもともとバーだったのだから
カウンターで静かにグラスを重ねるのが
正しい使い方と言えよう。

せっかくの横浜につき、飲み歩いてもよかったけれど、
向かったのは1週前同様に都立大学のスナック「S」。
そう、「愛は限りなく」、「再会」、「裏窓」を歌った、
世にも不思議なママのいる、あのスナックでありました。

=おしまい=

「ザ・ホフブロウ」
 神奈川県横浜市中区山下町25-1
 045-662-1106