2021年6月28日月曜日

第2685話 いいさ いいさ上野の立ちん坊 (その2)

「もつ焼き でん」もまた立ち飲み酒場である。

ずいぶん昔、水道橋の本店を利用した際には

座った記憶があるんだけどなァ。

まあいいさ、こうなったら

とことん立ち続ける気になってきた。

 

黒ホッピーにしてみる。

もつ焼き(1本170円)はレバとシロをタレで通す。

すると女性スタッフの仰せ、

レバ は塩がオススメとのことで素直に従った。

彼女によれば、開店はこの3月。

いきなり禁酒令の洗礼にさらされたわけだ。

 

ホッピーはいわゆる3冷。

焼酎がシャーベット状の半凍結である。

これだと浮かんだ焼酎が表面を覆いつくす。

調子に乗ってピッチを上げると足腰にくる。

気を引き締めてジョッキを傾けた。

 

串は大ぶりで1本が「たきおか」の2本分。

助言に沿ったレバ塩はなるほどイケたが

タレでも食べてみたい気がした。

さりとてリクエストすると

立て続けのレバ4本になるため、見送りを決める。

 

下茹でじゅうぶんのシロはクニュクニュ。

そのぶん火の通し強く端々がこんがり焦げている。

箸先で串から外し、タレをからめて旨し。

 

シャーベットのお替わりとカシラの塩を追加。

細いコの字のカウンターに

長居する客とてなく回転率は高い。

「たきおか」はオッサン中心だが「でん」は若者が主流。

こんなすみ分けは自然に発生するものかネ。

 

立ちん坊を2軒貫ぬき、

乗りかかった舟ならぬ、立ちかかった上野。

ついでにもう1軒いてまえ!

 

久しぶりのブレイクルーム「味の笛」。

禁酒令発令前夜、ママ&ママと飲んで以来だ。

2階の椅子席は長いこと閉鎖しているから

これにて3発連続立ちん坊。

 

ハーフ&ハーフに合いの手はマカポテサラ(300円)。

マカロニサラダとポテトサラダの合体版である。

長居はせず、2杯で切り上げた。

 

帰りに立ち寄ったのは「味の笛」の元締め「吉池」。

晩酌用に買い求めたのは青森産・めじまぐろ。

そして千葉産・めいたがれい。

東日本ではなめたがれいが大手を振っているが

西に下ると俄然、めいたが幅を利かせて高級魚と化す。

それが関東では安く手に入ってうれしい限りなり

 

今宵は刺身と煮魚で、はて、どんだけ飲むのやら・・・。

かのIKKOが一向に知る由もなし。

 

「もつ焼き でん アメ横店」

 東京都台東区上野6-4-14

 03-6284-4454

 

「味の笛 御徒町店」

 東京都台東区上野5-27-5

 03-3837-5828

 

「吉池」

 東京都台東区上野3-27-12

 03-3831-0141