2022年5月6日金曜日

第3009話 池上線に乗って (その3)

池上駅前通りの「晴レ坊主」。
ネームプレートに”リーダー”と記された、
ニイさんのワンオペだったが
16 時を過ぎてネエさんが出勤してきた。

彼女のプレートには”ぴっこ”とあった。
ユニークなニックネームだネ。
焼きもの2串に生3杯の会計は1370円也。
愛想の好い二人に見送られ、次の店へ。

2軒目は散策中に
目星をつけておいた「夢食堂」。
モダンな食堂をイメージさせながら
実は町中華である。

店内は奥が一段高くなる二段構え。
フロアに初老の女将さん。
厨房は一見、旦那さんかと思いきや
年恰好から息子かな?
息の合ったツーオペだ。

ドライの中瓶を通すと
サービスのお通しが竹の子。
かつお節と炊いた、言わば中華風土佐煮だ。
かなりの量で一品としてもじゅうぶん。

すでにうるおっているノドを
さらにうるおわせながら菜譜のチェック。
野菜を補うためにも
タンメンをツルツルっといっとこうかー。

ほう、スープビーフンに目がとまった。
珍しいネ。
J.C.は1980年代半ば、シンガポールに4年いた。
かの地ではポピュラーな食べものである。
中華麺&米粉が半々なんてのもあって
所変われば品変わるを実感した。
よし、いってみよう。

珍しい米粉に気をとられ、
ヌードル半分を伝え忘れ、サァ大変。
他店の大盛り並みのドンブリが着卓。
細い米粉に合わせ、
チャーシュー・ハム・ナルト・しいたけ・
野菜類、みな千切りではあるがどっさり。
スープもたっぷりでおまけにちょいと油っこい。

どうにも食べきれず、道半ばにしてリタイア。
おおかたの注文をさばき、
表に出てきて一服中の息子(?)に
「残しちゃってごめんなさいネ」
「いえ、いいんすヨ」
ビール1本で切り上げ、勘定は1250円でした。

「晴レ坊主」
 東京都大田区池上6-2-18
 03-6410-2820

「夢食堂」
 東京都大田区池上4-27-3
 03-6410-2385