2022年5月16日月曜日

第3015話 鬼子母神で味噌かつ丼

一般的に東京の鬼子母神は
台東区・入谷と豊島区・雑司ヶ谷の二つ。
この日、訪れたのは雑司ヶ谷のほうだ。

早稲田行きのバスを護国寺で降りて歩いた。
参道にあたる鬼子母神商店街で
昼めし処の目星をつけ、参拝に赴いた。
古木が減ったとはいえ、けやき並木は健在。

戻って和食の「いち川」へ。
謳い文句は、”雑司ヶ谷のごはん屋さん”。
多彩なメニューの概要を記すと
日替りごはん・焼き魚でごはん・フライでごはん・
刺身三点盛膳・牛すき焼き膳・ハンバーグ膳などが
みな700~900円の範囲に収まっている。。

どんぶり膳というのに目がとまった。
かき揚げ丼・味噌かつ丼・まぐろ丼の3種。
そして5種類のおかずから1品択べる。

ふ~む、味噌かつってのは
人生で二度しか食べていない。
名古屋駅地下街の名もない喫茶店と
名古屋から東銀座に進出して来た、
「矢場とん」だ。

普段、食べつけない、よって好みではない、
味噌かつ丼をなぜか選択した。
おかずはまぐろ刺身。
どんぶり膳の一翼を担う以上、
真っ当なモノが出ると踏んだ。

ドライの中瓶がカラになる頃に配膳。
おう、おう、存在感あるねェ。
漆器のどんぶりが手にズッシリきたヨ。
ごはん半分にしなかったのは
そのぶん味噌だれにまみれて、
味が濃くなるのを怖れたから。

ごはんの上に繊切りキャベツ、そのまた上に
かなりのサイズのロースカツが6切れ。
味噌だれはカツにかかるだけで
ごはんやキャベツには、その落ちこぼれ。

ん? カツがよろしくないなァ。
薄い肉は問題ないが
肉とパン粉のつなぎがモッタリ。
小麦粉→溶き玉子→
再び小麦粉→溶き玉子ときて
ようやくパン粉なのだろう。

まぐろ刺し、キンピラ風蓮根、つぼ漬けたくあん、
油揚げ味噌椀の脇役陣に手抜かりはナシ。
殊によかったのが刺身だ。
良質なばちまぐろの赤身4切れ。
主役を補うに余りあった。

でも、味噌かつ2切れとごはん半分を
残しちまったんだけどネ。
1300円也をお支払いし、どうもごちそうさま。

「いち川」
 東京都豊島区雑司ヶ谷2-5-15
 03-3980-4714