2022年12月26日月曜日

第3174話 区境は かつて国境だった

時代が止まったよな「三河屋」をあとにして
平和橋通りを南下しかけた。
真っ直ぐ行けば新小岩、いや、ちょっと待て。
南に行ったら陽光まぶし過ぎ。
北に歩けば背中が温まる、よってUターン。

川の手通りは何度も歩いているため、
ちょいと気分を変えて綾瀬川通りを往く。
人通り少なく、車の走行またしかり。
途中、古隅田川を陸前橋で渡った。
かつてこの川筋は武蔵&下総の国境だった。
今は足立&葛飾の区境となっている。

自然と人工による変遷を経て
古隅田川は往時の姿をとどめていない。
中川から分かれ、流路を西に取って暗渠が続く。
下流600mほどで地表に現れ、綾瀬川に注ぐ。

今はほとんど小川と化した古隅田川沿いを歩む。
界隈の地番は東京拘置所のある小菅。
拘置所の裏門そばの堀は
古隅田川がせき止められた名残りだ。

メトロ千代田線・綾瀬駅西口に到達。
引き戸を引いたのは酒と飯の「かあちゃん」。
実は3年前に入りかけたものの、
あんまりの店名にたじろぎ、ヨソへ回った。

その後、足立区在住の友人から
あそこは悪くないと聞き及び、決断した。
半端な時間に中休みナシもはありがたい。
さして広くもないところに
常連ばかりが7~8人、完全アウェイとなった。

切盛りするのは若い女性が二人。
酒場「かあちゃん」に
かあちゃんはおらず、ねえちゃんが居た。
マスクを外したときに見たら
鼻梁のカタチが似てる、これは姉妹だな。
中学生三人組のあとは姉妹二人組と来たもんだ。

ビールをやめといて酎ハイと厚揚げ焼きをお願い。
入口の引き戸にハッピーアワーは
酎ハイ200円と一筆あったのでネ。
というより常連は酎ハイ一辺倒、郷に従った次第なり。

3杯目と同時にハタハタを追加すると妹のほうが
「マヨネーズ要りますか?」
「いや、けっこう」
小ぶりのハタハタをかじりながら思った。
はは~ん、こいつはアタリメやエイヒレの
マヨネーズと同じ感覚だな。

酎ハイをノドに流し込みながら
迷わずマヨを頼みゃよかったと
悔やんだことでした。

「かあちゃん」
 東京都足立区綾瀬 2-26-8
 03-6662-4333