2024年7月15日月曜日

第3579話 いつもは洋食 このたび中華

カツオの土佐造りをサッポロ赤星で楽しみ、
すぐ近くの「辰巳軒」に移動する。
洋食&中華の二刀流だが
今まで中華を試したことがない。
常に洋食を食べてきた。

よって本日はカツオで飲みながら考えていた。
(絶対に中華にするゾ、
 ラーメン&餃子で攻めてみよう)
13時半で8割の入り、ドライ大瓶を通した。

2008年に上梓した自著、
「J.C.オカザワの昼めしを食べる」。
「辰巳軒」の稿をダイジェストで紹介したい。

= おすすめ料理:Bセット(780円)=

ときは1951年、無頼派の巨匠にして
狂人の異名をとった坂口安吾が起こした、
ライスカレー大量発注事件。
同じ無頼派の檀一雄宅に居候の身が
何を思ったか100人前を出前注文。
電子トレードによる株式誤発注ではない。
数を認識した上での確信犯である。
おり悪しく居合わせた者は10人にも満たず、
みな果敢に大量の皿に挑んだそうだ。
続々と到着するライスカレーが
庭の芝生にズラリ並べられたという。
100皿もの出前を「辰巳軒」と同じ並びで
数軒先の「ほかり食堂」が助けた。
2軒ともよくぞ今日まで廃業もせず、
生きながらえたものよと感心してしまう。

ラーメン・餃子と思ったものの、
少食派にはムリだと悟る。
肉入り野菜炒め(700円)に逃げたら
5分少々で着卓した。

町中華らしく丸皿にドッサリ。
陣容は、豚ロース・キャベツ・もやし・
玉ねぎ・にんじん・きくらげ。
野菜補給バッチリで
ビタミン&食物繊維を十二分に摂取した。

当店でいつも食べてるBセットは
一口カツ・焼き豚・目玉焼き・ロースハム・
ポテトサラダの盛合わせに清湯とライス。
やはり「辰巳軒」は中華より洋食ですな。

お運びの娘さんに見覚えはないが
厨房の老夫婦は昔のまんま。
いえ、お歳はだいぶ召されたが
お二人ともお元気で何より。
本日もご馳走様でした。

「辰巳軒」
 東京都練馬区石神井町3-17-20
 03-3996-0425