2011年7月25日月曜日

第103話 真昼の酒盛り (その2) にせどろ千夜一夜 Vol.4

墨田区・玉の井には秀逸な街場中華が点在している。
「興華楼」しかり、「生駒軒」またしかりである。
しかし真っ昼間から客が酒をガンガン飲ってる店は
今来ている「来集軒」のほかにはない。
呑ん兵衛たちがまさしく”来集”しているのだ。

ビール党も清酒党も大集合

コップにビールをトクトク注ぎ、ひと息にグビビッとやってニッコリ。

ブランチといえども、ここでいきなり炒飯や湯麺に直行はしない。
さりとて皿盛りでドサッと来る一品料理はもてあますから
小物を狙っていくのである。
当然ビールとの相性をじゅうぶんに考慮して。

どっちが先に来てもいいように、注文したのは串かつと餃子。
この両面待ちに”高め・安め”はない。
ともに二翻四十符、子で2千600点といったところ。
(麻雀を知らない方にはご免なさい)

まず、串かつが登場。

生パン粉がタップリ

一見、シツコそうだが悪くない。
むしろデパート屋上のビヤガーデンのそれなんかよりずっとよい。

続いて焼き餃子。

焦げカスもなく丁寧な焼き上がり

お世辞にもキレイな店舗とは言いがたいが
施す仕事はキチンとしたものだ。
味も食感もけっこうだった。

こうしておいて、締めの麺類は五目そばだ。

かまぼこ・伊達巻き・鳴門巻の練り物トリオ入り

何だかとっても具だくさん。
ダブル豚肉、ダブル玉子、トリプル練り物である。
ことここに至り、読者におかれましては
ずいぶん食いやがるとお思いでしょうが
この日はちゃあんと墨田区在住の友だちを呼び寄せており、
以上を二人でシェアしたのであった。

会計は2050円也。
ビールは1本だけだったが、あとおよそ2千円分飲んだとして
ピッタリ一人アタマ”にせどろ”に到達する。

後日独りで再訪し、ビール・酎ハイ・日本酒をチャンポンして
本当に”にせどろ”を体験してきた。
ついでに近所の「三河屋」へハシゴしたものだから
つまみに何を食べたか、まったく覚えちゃいないのである。
タハッ、馬鹿だね、じっさい。

「来集軒」
 東京都墨田区墨田4-48-14
 03-3611-6931