2011年11月15日火曜日

第184話 霜降りは和牛に限らず

早稲田の町で小宴を張ることと相成った。
若く美しきハーピスト(ちとホメすぎかな?)、
石﨑菜々のコンサートがリーガロイヤルホテルで開催され、
そのあとの打上げを仕切ることになったのだ。

まあ、毎度のことだから慣れっこだが
さすがに学生街で真っ当な会場を確保するのは
そうそうラクなミッションではない。
インポッシブルではなくともディフィカルトではある。

週末土曜日の16時に13~4名という条件。
日曜ほどではないにせよ、土曜とて休む店が多かろう。
しかも16時スタートというのがネック。
そして大人数につき、それなりのキャパが必要となる。

でもって一週前の日曜日、下見に出掛けた。
目星をつけたのは日本そば屋の「金城庵本館」と
ピッツァ&パスタの「まほうつかいのでし」(変ンな店名)。
前者が本命、後者が対抗という位置づけである。

そうと決まれば、あとは散歩を楽しむだけ。
早稲田をあとにして神田川を渡り、
目白不動から鬼子母神を経て池袋にやって来た。

この日の夜は家めしの予定で食材の買出しが不可欠。
西武デパートの地下に隣接するスーパーに入店した。
いろいろと物色しているうち、霜降りインゲンというのに遭遇。
霜降りは何も和牛に限ったことではないようだ。

秋田産のそれは緑の地に黒い霜降り模様が散っている。

初めてお目に掛かった

ただし、この模様は茹でると消えてしまうらしい。
にわかには信じがたいが、パッケージにはそう書いてある。
こういう類いのモノに出会っておいて
そのまま素通りできないのは持って生まれた性分。
さっそく買い求めて茹で上げてみた。

ホレ、この通り

キレイさっぱりとはいかず、多少の黒ずみは残るものの、
霜降りが消え去ったことは確かだ。

メインディッシュの付合わせにとも考えたが
なるべく素材の味を損なわないように
削り節と生醤油だけをかけていただく。
はたして・・・
うん、なかなかの食味であった。

よく見掛けるドジョウインゲンより平ぺったいからか、
インゲン特有のキュッキュッという噛み応えと異なり、
もっとシャキシャキした感じ、これはこれで楽しめる。

かつて秋田名物は八森ハタハタ、男鹿では男鹿ブリコ。
最近は漁業より農業に力を入れ始めたのだろうか。
その農業を単に守るためだけでなく、
”ドジョウ”にはTPP参加をキッパリ断念してもらいたいもんだ。