2016年4月5日火曜日

第1331話 どっこい生きてた レーズンバター (その2)

都道314号線を一路南下する。
ちなみにこの道路、1年前に川の手通りと命名された。
ピンとこないがウィキペディアには

道路の延伸や変更を受け、
通称名設定の約30年ぶりの改定として
「東京都通称道路名検討委員会」が平成25年に設置。
議論・検討とその報告を受けて都が決定したもの。


とあったが何だかねェ。
しょせん、お上のやることといったらこの程度だわな。

とまれ、「きよし」に到着したのは16時前。
ちと早すぎるんじゃないの?
そう思われる方も多かろうが、ちっとも早くない。
何せ開店が15時ですからネ。

その証拠に先客は地元の常連が3名もー。
そしてみんながみんな独り飲みである。
ただし、うらぶれ感もなければ孤独感も伝わってこない。
それぞれ独りで飲むシアワセを
控えめにエンジョイしているる様子なのだ。

 白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の
 酒はしづかに 飲むべかりけり

若山牧水・・・ほとんどアル中ならではの名歌だが
秋の夜ならぬ、春の夕暮れもまたしかり。
もっともご本人は”しづかに”どころか
飲むとかなり荒れてたそうだがネ。

”しづかに”で思い出したが
最近、新聞か雑誌か忘れたけれども目にした名句。

 お客さま お食事買い物 おしずかに

ホントだよねェ、よくぞ詠んでくれました。
山田クン、ザブトン3枚!
もちろん”中寇”のことぞな、もし。

今の時期は大挙して爆買いならぬ、
爆花見にいそしんでおられるようだ。
いいヨ、いいとも、お花見なら許す、許す、J.C.は許す。
大いに大声張り上げて目いっぱい騒いでちょうだい。
本国まで聞こえるほどに―。

細長いコの字カウンターに1席を得て
ビール大瓶は好みの銘柄、これが550円也。
それにしても「串のこたに」の安さが際立つなァ。
でも、ここだって庶民の味方、
これから誰にもじゃまされずに独酌を楽しむんだもんネ。

=つづく=