2017年10月2日月曜日

第1712話 雨の公園通り (その1)

ここ数日、秋風が吹いてると思ったら早や十月。
今年の夏は完全に不完全燃焼だったネ。
八月は雨ばかりだったから
海水浴場の海の家なんか大打撃を受けたことだろう。

九月にしたって昨年に比べればずっと涼しかった。
数週間前のこと。
二ヶ月ぶりの理髪を済ませ、渋谷の街を歩いていた。
心なしか襟あしあたりがヒンヤリ。
九月のわりには気温が低い。

朝から雲行きは怪しかったが
ときどき小雨がパラつく程度。
よって、”傘も持たずに渋谷”にやって来た。
ちなみにお隣りは、”傘もささずに原宿”ですな。

何のこっちゃい?
お訊ねの向きは
you tube で「それぞれの原宿」(1980)を
もとい、「別れても好きな人」(1979)を聴いてみてください。
どちらもロス・インディオス&シルヴィアのナンバーだが
紛らわしいなァ。

さて、その午後の渋谷であった。
夜には北区・赤羽で飲み会の予定。
乗りつけない埼京線に乗るつもりで
渋谷駅への雑踏を下って行った。

するとにわかに大粒の雨が落ちてきた。
傘嫌いのJ.C.もさすがにこれじゃ歩けない

  ♪   雨だれがひとつぶ頬に
    見上げればお寺の屋根や
    細い道をぬらして にわか雨がふる
    私には傘もない 抱きよせる人もない
       ひとりぼっち泣きながら
    さがす京都の町に あの人の面影
    誰もいない心に にわか雨が降る ♪
          (作詞:なかにし礼)

小柳ルミ子の歌声が頭ん中をグールグル。
だけどさァ、京のにわか雨なら風情もあろうが
ここは渋谷だからねェ。
普段でさえ歩きにくい歩道が
雨傘の波のせいで、もうどうにもならない。

近くのホテルのロビーに逃げ込んで
take shelter from the rain
である。
このときもう一つの曲が脳裏をよぎったのであった。

=つづく=