2018年6月18日月曜日

第1895話 再訪かなった松陰神社 (その2)

世田谷区は松陰神社の参道に店を構える中華「一番」。
最初に運ばれた焼き餃子はニンニクが効いていた。
塩気も強いから醤油が要らないほどだ。
一つそのまま食べて、あとは辣油と酢で―。

ラーメンの中細麺はつるりとしてスープには酸味がある。
バラ肉チャーシュー・シナチク・ナルト・ほうれん草が
どんぶりを彩るなか、シナチクの美味しさが際立つ。
こいつを一皿もらってビールの友としたいくらいだ。

オムライスはどこでも見掛けるけれど、
近年、ぱったり姿を見せなくなったチキンライス。
その稀少さについ誘われて注文したわけだが
残念ながらあまりデキはよくなかった。

ケチャップが多すぎるせいかベチャッとした仕上がり。
ありがちな豚バラ肉ではなく、鶏もも肉が使われており、
あとは玉ねぎだけの正統派チキンライスである。
6粒のグリーンピースが懐かしくも可愛らしい。
おそらく創業当時と変わらぬ味であり、姿なのだろう。

いつしかテーブルは埋まり、
カウンターにも何人か着席するようになった。
たまたまかもしれないが昼からビールを飲む客が多い。
浅草か上野の中華屋にいるみたい。
台東区と世田谷区、意外なところに共通点を見いだした。

食後、松陰神社を訪れ、あとは界隈の散策にいそしむ。
若林公園から国士館大学正門に差し掛かると、
何とも古びた建物に出くわした。
コンクリートの廃墟と言っても過言ではない。

驚くなかれ、これが世田谷区役所ときたもんだ。
台東区役所も古ぼけちゃいるが、こちらはそれ以上。
文京区や墨田区の立派なソレと比べると、
相当に見劣りがする。
これが同じ23区内の区を代表する、
お役所とはとてもとても思えない。
しかも都内随一のセレブ感伴う世田谷区でっせ。

区役所の正面玄関に回ってみると、
そこは表の面(おもて)、裏の顔とはずいぶん違う。
化粧を施したというんじゃないが
どうにか見られる顔になっていた。
オマケにカレーのいい匂いが漂っているしネ。

ふと思って匂いの元、地下の食堂に降りてみたら
券売係のオジさんがやたら人なつっこい。
アフターランチと見て取られたか、
「お茶もありますヨ」だってサ。
「はい、また今度うかがいますネ」
世田谷通りを三軒茶屋方面に歩いて行きました。
 
「一番」
 東京都世田谷区若林4-20-10
 03-3414-3354