2018年7月6日金曜日

第1909話 久方ぶりに吉原参上! (その1)

かつての遊郭、吉原を訪れた。
いえ、入浴じゃなくって飲食にネ。
本日のお相手は元ソープ嬢。
んなことあるハズもなく、元デパート嬢だ。

千束通りの1本西側を走る桃園通りを行った。
ふ~ん、桃園ねェ・・・、
あまりにピタリのネーミングに年甲斐もなく心が弾む。
ほどなくおのれの若さ、もとい、
馬鹿さに気づき、弾んだ心が沈む。

「中華・洋食 やよい」に到着。
大正末年創業というからすでに百周年を超えている。
いや、スゴいネ。
客筋は近隣の住人、そして現役のソープ嬢である。
もっとも彼女たちは出前専門だから
御尊顔を拝する幸運に恵まれることはない。

店内はカウンターが5席。
ほかに小さなテーブルと小上がりに1卓。
こちらは6人ほど座れるだろうか。
そこには先客が残したグラスや皿やドンブリが
下げられるでもなく醜態をさらしていた。

テーブルにいた母と息子の二人連れ。
その母親がやおら下げ物を片付けてくれ出した。
「あっ、いや、スイマセンねェ」―
店のスタッフとわれわれの発声が重なった。

胡坐をかいてビールをお願いする。
土地柄のせいか銘柄はアサヒで、その中瓶。
入念にメニューをチェックして注文したのは

八宝菜(950円)
ランチセット―大エビフライ2本付き(850円)
カツ丼〈並〉(850円

そうしておいて他客の食べてるモノをうかがった。
うかがったっていっても訊き出したんじゃなくて
盗み見したんだけどネ。

カウンターの単身者2名はそれぞれカツ丼。
われわれのあと、すぐに入店して来た客もカツ丼。
最近、TVのグルメ番組がここのカツ丼を紹介したらしい。
上質なラードでカツを揚げるのが秘訣だという。

さて、それから待てど暮らせど料理はやってこない。
当然のようにビールは2本目。
そのあとの単身客がセットランチのトンカツw/デミグラス。
カップルはビールとカツ丼と、何かもう1品。
最後の注文は聞き取れなかった。

=つづく=