2018年7月9日月曜日

第1910話 久方ぶりに吉原参上! (その2)

 ソープランド地帯の鼻先にある「中華・洋食 やよい」。
小上がりに胡坐をかいて料理を待っている。
座布団の用意なく、尻は床にダイレクト。
出前注文の電話がひんぱんに鳴っている。

入店からかれこれ50分は経過したろうか?
ようやく八宝菜が運ばれた。
続いてエビフライ・ランチとカツ丼も―。
当方はビール飲みながらの談笑だから間が持てるが
飲まずに独りでひたすら待つのはシンドいな。
何せ、お友だちはスポーツ新聞とTVだけだもの。

まず、醤油ベースの八宝菜。
何と9割方は白菜だった。
あとは小海老少々に豚肉数片にニンジンとピーマン。
味もどうということはなく、いや、むしろ不味い。

ラードで揚げたエビフライは香り高いが
エビ本体とコロモの状態はあまりよろしくない。
エビフライに目のない相方の表情にも不満の色が濃い。
ワカメいっぱいの味噌汁と
ケチらない白菜漬&たくあんはそれなり。

さて、みんなが頼むカツ丼〈並〉は蓋付きドンブリで登場。
カツ丼は〈並〉に限る。
〈上〉にしちゃうとカツの厚さが増して
ご飯とのバランスが崩れる。
バランスを保つためにご飯まで増量されたひにゃ、
こちらの胃腸のバランスが崩れる。

蓋を開けたら玉子でとじられたカツが美味しそうだ。
玉子の白身と黄身をあまり混ぜないルックスもよろしい。
でもネ、期待したほどじゃないんだな。
エビフライ同様にラードは香るが味はイマイチ。
インパクトに欠けるというか、丼つゆにパンチがない。

それにしてもこれほど客を待たせる飲食店はまれ。
スタッフは3人で、店主とその母親だろうか?
それに店主の息子と思しき若いアンちゃん。
アンちゃんは主に出前をこなす。

調理はほとんど店主が担っているらしく、
連携プレーがスムースにいっていない。
TVのせいで非日常の客が押し寄せたせいだろう。
これではお得意様のソープ嬢にも迷惑が掛かろう。

食事休憩にすんなり出前が届かないと、
彼女たちのシゴトに影響を及ぼしかねない。
何といってもみなさん、
かなりキツい肉体労働に従事しておられますからネ。

「中華・洋食 やよい」
 東京都台東区浅草5-60-1
  03-3872-7710