2020年9月17日木曜日

第2483話 昔のカレーを出してます

サブタイトルを見て小林旭のカン高い歌声を
連想した読者も多いでしょうが今回は自粛します。
何せ、大阪の小姑が最近とみに喧しいんですわ。
朝から晩までずっとマスクして働いてるから
酸欠でイカれたんとちゃいますか?

それはそれとして、その昼下がり。
春日の局ゆかりの春日通りを西へ歩く。
本郷・湯島・広小路を抜け、
御徒町のガードを潜ってほどなく

カレーの店  自家製造
待ち時間0分 サカエヤ

と書かれた赤いテントが見えてきた。
実際は赤地に白く染められているが
何たって”待ち時間0分”のインパクトが強く
赤字にしてみた次第。

当店を初めて訪れたのは前盛期末。
すでに20年の歳月が流れている。
数ヶ月前にふと思い出して再訪したときは
店内に何の見覚えもなかった。

夫婦なのか、親子なのか、はたまた他人なのか
見当のつかない二人の面貌にも覚えがない。
店主はそれほどの年配じゃないから
代替わりしたのかもしれない。

ポークカレーにフツーの旨さを感じたものの、
別段、特筆すべき点はない。
世紀末もポークを食べ、評価はやはりそこそこだった
しかし、この味だけは舌が覚えていた。
「サカエヤ」の出すカレーは昔のままである。

数週間後、カツカレーを試すと、カツがイマイチ。
つい最近はチキンカレーに初めてトライした。
当店はポークとチキン、2種のソースが基本だ。
カツカレーにはポークのソースを使い、
未食のエッグカレーはチキン使用と推察する。

カレー屋にポーク・チキン・ビーフ、
3種が勢揃いしたとき、8割以上の確率でポークを択ぶ。
幼少時に母親が作るカレーはポーク一辺倒。
三つ子の魂、百までということだネ。

今回のチキンカレーははたして・・・
スプーンたった一匙で、うなる自分がいた。
スパイスが口中に踊り、ポークとは別物である。
本場・インドとも異なり、和・印のいいとこ取りだ。

ポーションが大きくないから
ガッツリ食べたい向きはカレーを大盛りにし、
けんちん汁(夏場はワカメスープ)と
サラダ(お食べ得)を付けても千円札でオツリがくる。
売れ筋はポークのようだがチキンを強く推す。

「サカエヤ」
 東京都台東区東上野1-6-3
 03-3831-6428