2022年3月4日金曜日

第2964話 ロシアを食ってやった。 (その2)

神田神保町の「ろしあ亭」で

ランチセットBの始まり始まり。

それにしても9度のバルティカは強いな。

だけどプレモルやエビスみたいな

シツッコさがないからノド越しはさわやか。

 

最初のサラダは酢油キャベツ。

コールスローみたいで

少量ながら自分にはちょうどよい。

そして他店にありがちなレタスだけの

小鳥のエサよりはずっとマシ。

 

パンは2種類。

バターロールとロシアパンのスライスで

スライスにサワークリーム(スメタナ)がひと刷毛。

どちらも美味しいパンだ。

 

続いてボルシチ。

具材はほとんどキャベツで

牛肉1枚、じゃが芋1カケ。

ここにもスメタナがあしらわれ

味はまことによく、これはビーツの賜物。

 

元祖・白いストロガノフと謳われるメインは

スメタナの白にビーフの小片が散見され、

あとは玉ねぎとシイタケ。

そばの実入りのピラフと

一房のブロッコリーが添えられる。

ボリュームがなく

若い男性にはもの足りなさを残しそう。

 

小さなデザートは最初、予備のスメタナと思い、

ボルシチに一匙加えたほどだが

ハッと気づいて攪拌する前にすくい出したら、

やっぱり甘いんでやんの。

スメタナのブランマンジェだネ、コヤツは―。

 

だけどサ、アチラ中華の杏仁豆腐じゃあるまいし、

デザート出しがちと早すぎるんじゃないの。

こんなところですらロシアと中国は

仲良し小良し、ってか? たまったもんじゃねェな。

それはともかく、お勘定は11009902090円也。

 

だしぬけながら「生きる歓び」は

Qさん時代の「食べる歓び」を合わせると

いつの間にやら4000話超え。

16年の長期に渡ろうとしている。

 

その間、サブタイトルに

「。」を打ったことは一度もない。

“ロシアを食ってやった。”

今回、初めてピリオドを打つことを決めた。

 

此度の暴挙による悲劇に一日も早く、

終止符が打たれるよう、祈りをこめて―。

 

「ろしあ亭」

 東京都千代田区神田神保町1-13

 03-5280-3753