2022年3月10日木曜日

第2968話 お茶漬けの味 (その2)

大相撲の絶大なるスポンサーに

あえてもの申すつもりはないけれど、

小袋の◎作り方◎には

お湯をかけろ、と書いてある。

 

ここでJ.C.

おもむろに右手の人差し指を立て

左右に動かしながらつぶやくネ。

ノン、ノン、ノン。

 

お湯をかけたら茶漬けじゃなくて

湯漬けじゃないんスか? エッ、永谷園さんヨ。

もうちょい自社の商品に自信を持って

世の人々に推奨しなきゃいけないヨ。

茶漬けには茶をかけてしかるべし。

 

お茶漬け海苔の原材料は

調味顆粒が食塩・砂糖・抹茶・昆布粉。

そして、あられ、海苔、調味料(アミノ酸等)。

アミノ酸等ってのは、ほとんど化学調味料だ。

 

まっ、完全無化調は今の時代、

ちょいと前ならなおさらだけど、

なかなか難しいので片目をつぶっても

ポイントは抹茶だネ。

 

自分の工場で抹茶を使いながら

どうしてお湯で薄めるの?

ここは緑茶に限ります。

事実、J.C.は常に煎茶を使用する。

風味が格段に違ってくるもの。

 

最近は入れ込んじまって

永谷サンを使わないときはほうじ茶だ。

たら子や塩鮭なんかのケースにネ。

ちりめん山椒もほうじ茶が

何となく京都の香りがしたりして好きだ。

 

たら子は御徒町「吉池」のロシア産。

鮭も谷中よみせ通りのマルエツで

これまたロシア産の辛口紅鮭。

どんどんロシアを食ってまっせ。

 

最近はあまり見かけないが昭和40年代までは

ターミナルから遠く離れた私鉄沿線の場末でさえ、

さびれた商店街におにぎり&お茶漬けを

ウリとする小料理屋があった。

 

今となっちゃ、危惧種どころか完全絶滅。

コンビニに太刀打ちなんかできっこない。

さびしいねェ。

明日の朝はパンをやめて茶漬けにしよう。

 

夜食のイメージが強い茶漬けながら

夜に食べる習慣はない。

そうだ、今夜のうちにシャケを焼いとこう。