2024年8月27日火曜日

第3610話 岩下志麻と桑野みゆき

現在、神保町シアターで開催中の
「太陽族とギラギラの若者たち」
(狂熱の刹那的青春映画史)
すでに3本観た。

最初の「黒い河」(1957)は
巨匠・小林正樹らしからぬ凡作で
語るに値しないためスルー。

2本目の「乾いた湖」(1960)は
岩下志麻の実質的映画デビュー作。
監督はのちに彼女を妻に迎えた篠田正浩。
志麻は可愛いけれど何だかなァ・・・。
肩透かし感否めず。

初期の彼女を扱わせたら
篠田よりも小津安二郎がはるかに巧み。
持ち味をじゅうぶんに引き出せている。

3本目は大島渚の代表作、
「青春残酷物語」(1960)。
はるか昔に観たが好きな作品だ。

J.C.は大島監督と一度だけ言葉を
交わしたことがある。
ときは前世紀末。
ところは NY の Japan Society。
「愛のコリーダ」の上映会だった。
むろんノーカット版だから
藤竜也と松田暎子の性交シーンはそのまんま。

終映後のささやかなカクテルパーティー。
「監督がご存命のうちにこの映画が
 無修正のまま日本で上映されることは
 あると思われますか?」
「う~ん、まず無理だろうね」

でありまして「青春残酷物語」。
主演の川津祐介もさることながら
ヒロインの桑野みゆきが素晴らしい。
一発でファンになってしまった。

せっかくだから J.C.の好きな女優を
発表しておきましょう。
作品ならともかくも
人間に順位はつけられない。
便利なアイウエオ順で並べたら
12人にもなっちゃった。

青山京子 有馬稲子 市原悦子 
岩下志麻 小川真由美 加賀まり子 
北原三枝 京マチ子 桑野みゆき 
高峰秀子 団令子 藤純子
 (赤字故人です)

ん? 綾瀬はるか?
ん? 吉高由里子?
知らんヨ、そんな人たち。

「太陽族とギラギラの若者たち」
「戦争を知らない子供たち」「宵待草」
「八月の濡れた砂」「自動車泥棒」
4作を残すばかり。
30日(金)には終了する。
翌31日(土)から
「山口百恵映画祭」が始まります。