2012年7月3日火曜日

第351話 リリーの面影

渥美清の”寅さんシリーズ”はTVドラマの頃から好きだった。
映画化された全48作はむろん制覇。
そのうちマイ・ベストファイブは以下の通りだ。

① 第7作 「奮闘篇」 (榊原ルミ)
② 第29作 「寅次郎あじさいの恋」 (いしだあゆみ)
③ 第27作 「浪花の恋の寅次郎 (松坂慶子)
④ 第1作 「男はつらいよ」 (光本幸子)
⑤ 第6作 「純情篇」 (若尾文子) 
次点 第22作 「噂の寅次郎」 (大原麗子) 

( )内はマドンナ役の女優サン。
なお、複数回登場している吉永小百合と
浅丘ルリ子の作品は気がばらけて対象外にしてしまった。
何度も出てきた後藤久美子も
甥っ子・満男のマドンナなので外した。

先日、渥美清の死後に再編集された、
「寅次郎ハイビスカスの花 特別篇」を観ていて
とあるシーンに思わず身を乗り出した。
マドンナ・リリー(浅丘ルリ子)と義弟の博(前田吟)が
JR小岩駅の高架下で言葉を交わしているのだ。
バックに「浅草バー」の袖看板が見え、
並びにはキャバレー「ハリウッド」がある。
J.C.は必死に記憶の糸をたぐった。
うん、この看板には確かに見覚えがあるゾ。

数日後、リリーの面影を追いかけて小岩に遠征。
するとあった、あった、「浅草バー」が生き残ってる。
原版の「寅次郎ハイビスカスの花」は第25作で
1980年8月に封切られた作品。
小岩なのになぜか「浅草バー」を名乗る居酒屋は
32年を経た今も元気に営業中だった。
明るい時間の「浅草バー」

残念ながら「ハリウッド」はパチンコ屋になっていた。

「浅草バー」の開店にはまだ数時間ある。
そこで朝7時から夜10時まで
通し営業している「銚子屋」に回った。
この営業時間には脱帽で
しかも老夫婦と嫁サンの家族経営。
店主は昭和3年の生まれと聞いた。
店内には常連サンが独り

「銚子屋」ではビール大瓶と酎ハイを飲んだ。
つまみは卯の花に海老フライとホルモン焼き。
ホルモンは豚の白モツに限る

この日は「浅草バー」に入店かなわず
近々、小岩にリターンせにゃならぬ。

「銚子屋」
 東京都江戸川区北小岩2-19-6
 03-3658-9381