2012年7月20日金曜日

第364話 水曜日の楽しみ (その1)

  ♪ 街が眠る頃 夜の虹が出る
   名もない人の希望(のぞみ)が 
   かける夢の虹が
   おいで鎖りをはずし しなやかな獣になり
   奪い取られた何かを 取り戻しに行こう
   夜はあたたかい 夜は美しい
   愛し合うだけ 他に何がある
   もう一人のお前を もうひとつの人生を
   誰も知らない                  ♪
              (作詞:山川啓介)

さあてお立会い、この曲をご存知の方はおられましょうか?
エッ? ヒントを出せ! ってか?
いいでしょう、いいでしょう、お出ししましょう。

ヒントその1: 歌っているのはヒデとロザンナ
ヒントその2: 人気TV時代劇のテーマソング
ヒントその3: 主役はご存じ小川真由美

まあ、若い人には難しいかもしれやせん。
何せ、世に出たのが1977年ですからネ。
でも、そこそこお歳を召した方はもうお判りでしょう。
そう、「ご存知 女ねずみ小僧」の主題歌、
「真夜中の子守唄」であります。

そもそもこの”女ねずみ小僧シリーズ”は
1971年の「浮世絵 女ねずみ小僧」が始まり。
テーマソングのタイトルは「急げ風のように」だった。
メロディーは同じでも詩が異なっており、
歌っているのも平田隆夫とセルスターズだ。
あの「ハチのムサシは死んだのさ」のネ。

歌詞のアタマだけ紹介すると

 ♪ 夜はわれらのもの 夜はみんなのもの
  見せかけだけの言葉は 心は通らない ♪

ヘンに理屈っぽいワリには稚拙。
最後まで紹介したくないほどに。

総合的に比較したら「真夜中の子守唄」の圧勝。
まったくもって異次元の世界である。
歌唱だって断然、ヒデとロザンナ。
ロザンナのハスキーでありながら
鈴を転がすような声質は日本人にはないものだ。
つくづくヒデの早逝が悔やまれる。
今彼が生きていてデュオが健在だったら
どのような歌声で聴く者に迫り来るのであろうか。
オマケに編曲が馬飼野康二だものねェ。
これじゃハナから勝負にゃなりやせんぜ。

=つづく=