2012年7月16日月曜日

第360話 赤羽発・十条経由・駒込行き (その1)

6月好日。
同世代ののみとも・M鷹サンと
お天道様の高いうちから酒を酌み交わすこととなった。
天をも怖れぬ所業である。

待合わせたのはJR赤羽駅。
昼下がりに本郷にいたJ.C.は
東京メトロ南北線で一本の赤羽岩淵へ赴く。
時間の余裕があれば荒川から分流する、
隅田川の始まり近辺を散策するところなれど、
あいにくその余裕がない。
まっすぐ赤羽駅に向かう。

落ち合っての1軒目は街でもっとも有名な「まるます家」。
朝の9時から飲める奇特な店で
いつ訪れてもほとんど満席状態。
鰻と鯉を主力に据えた川魚料理が自慢だ。

さっそくの乾杯はサッポロの生大。
つまみはちょい焼きたら子に小肌酢。
たら子は旨し。
ところが壁の貼り紙に”佐賀産・新子”とあった小肌がイケない。
これには笑い話があり、貼り紙を見たJ.C.が店のオバちゃんに
「新子あるの?」―こう訊ねたら
「あるよ、茄子と胡瓜!」―こんな返事が返ってきた。
「ハイ~ッ? 新香じゃないよ、新子だよ!」
そしてコヤツが新子どころか小肌を超え、
ナカズミに近いサイズでガックシ。

「まるます家」が元祖の焼酎モヒートに切り替える。
一くしのレモンを浮かべた焼酎のロックと
ミント&カボスを盛った皿がセパレートで来た。
予想以上のの相性に目からウロコがポロリ。

泉州・岸和田の水茄子となまず唐揚げを追加する。
ともに旨し。
とりわけこの時期の水茄子はまことにけっこう。
秋茄子同様、嫁に食わせてはならない。

向かいの薄暗いアーケードにある「丸健水産」、
通称「健ちゃんおでん」に移動。
驚いたことにこのみすぼらしいアーケードは
シルクロードというんだそうだ。
「健ちゃん」はおでんと缶ビールとカップ酒だけの立ち飲み店。
ここのおでんはサラッとしているわりに滋味深いものがあり、
似たタイプで王子にある「平澤かまぼこ店」より好きだ。

つみれ・練りすじ・生揚げ・シューマイ巻きをみつくろう。
ベストは生揚げ。
お替りしたいくらいのものだが、まだまだ序の口、
東十条・駒込と流れる腹積もりにつき、あきらめた。
腹ごなしと酔いざましを兼ね、歩いて行くことにする。
隣り町の東十条を目指し、赤羽をあとにした。

「まるます家」
 東京都北区赤羽1-17-7
 03-3901-1405

「丸健水産」
 東京都北区赤羽1-22-8
 03-3901-6676