2012年8月9日木曜日

第378話 さまよえど当たらず

五輪のせいで連夜の半徹夜。
今朝も4時半まで女子レスリングだ。
金メダル欠乏症にまとめて2個の金はうれしいナ。
48kg級の小原は出場していれば
アテネも北京も金が確実だっただけに
万感胸に迫りくるものがあろうし、
伊調の三連覇は国民栄誉賞だろう。
そこに思いの至る心の余裕がドジョウにあるかな。

振り返ってわが身は連日の暑さをものともせず、
というよりむしろ楽しみながら
優良ランチを求めて東京沙漠をさまよっている。
当たり!は非常に少ないけれども・・・。

その日はアメ横近くの「肉の大山」。
評判のメンチカツとコロッケがターゲットだ。
これは夜でも食べられるので夕刻に訪れた。
この店は以前、精肉も扱っており、
30年も前になるがすき焼き用の牛肉を買ったことがある。
現在は立ち飲みと揚げ物販売、
それに洋食居酒屋を営んでいる。
3年前に立ち飲みコーナーで
メンチとコロッケをつまんだものの、感心しなかった。
月日が流れたので再チェックに赴いた次第。

店内のあまりの騒々しさに圧倒される。
グループの酔客が目立ち、みな口角に泡を飛ばしている。
これだけで長居は無用と心に決めた。
生ビールと同時にメンチ&コロッケを注文。
メンチはやみつき(105円)と特別(210円)の2種を試した。
でも、サイズが異なるだけで味は大して変わらない。
そしてメンチ・コロッケともに旨くない。
週刊誌の連載にはとても採用できない。
載せたら読者に張り倒されるかも・・・。
つき合ってくれた相方が所望したハンバーグもダメ。
豪州牛特有の青臭さ・脂臭さにお手上げだ。
ただ良心的な価格設定がワイワイの飲み会向きなのだろう。

翌土曜日は水道橋の日本そば店「杉乃屋」へ。
新潟名物・へぎそばの店である。
つなぎに海藻のフノリを使うのがへぎそばの特徴だ。
土曜も食べられるタレカツ丼定食(997円)が目当てだった。
タレカツもへぎそば同様に新潟名物、
新潟市内には専門店が何軒もある。

午後1時を回ったのにテーブルはかなり埋まっている。
定食の内容はヒレカツ3枚のタレカツ丼、
冷・温選べる杉乃屋そば(なめこ・揚げ玉入り)、
あとは小冷奴ときゅうりのぬか漬け。
カラリと揚がったヒレカツ、冷たい杉乃屋そば、ともに悪くない。
ところがタレカツのタレが甘ったるく、どうにもならない。

カツ丼の亜流だったら
タレカツ丼よりソースカツ丼が好みだな・・・そう思いながら
目の前のポニーテールを何気なしに眺めていた。
お冷やをたびたび注いでくれた接客担当の娘さんである。
急に後ろ髪が振り返り、面(おもて)をあらためて拝むと、
ありゃ、なかなかの美形じゃござんせんか!
食べものに気を取られててトンと気づかなかった。
やれやれ、カツのタレも甘かったがJ.C.の観察も甘かったぜ。

「肉の大山」
 東京都台東区上野6-13-2
 03-3831-9007

「杉乃屋」
 東京都千代田区三崎町2-11-3
 033239-3131