2012年8月1日水曜日

第372話 食卓は花ざかり (その1)

1年で一番好きな月、今日から8月である。
ただ単純にうれしいナ。
ただ今開催中のオリンピックもいよいよ佳境に入ってきた。
正式競技から外された野球だって
セ・パ両リーグはもとより、海の向こうのメジャーに加え、
来週には夏の甲子園が開幕する。
まさにスポーツ花ざかりである。

花ざかりといえば数時間後に男子サッカー、
日本VSスペインを控えた夜のわが家の食卓も花ざかり。
右折と左折を間違えたのが幸いして見つけた、
肉と惣菜の「坂原商店」で夕食用の食品を買ってあった。

「坂原商店」の店頭にてまず目についたのが
精肉の隣りに並んでいたサラダ類。
それもデパ地下に行けば必ずある「RF-1」や
「柿安ダイニング」みたいに今風なヤツじゃなくて
昭和の匂いがプンプンするヤツ。
定番中の定番のマカロニサラダと
野菜サラダ(昔はポテトサラダをこう呼んだ)のほかに
キャベツサラダというのもあった。
これは和風コールスローといった趣きである。
3種類とも一袋170円、内容量の表記はなかった。

どれにも興味はあったものの、一人でそんなに食べられない。
結局、マカロニとキャベツを選択。
それに小さなヒレカツバーガーと
食パン1枚分のメンチカツサンドを購入した。

冷・温分けて袋に入れてくれたので
両手に下げて歩き出したらズシリと重い。
サラダはそれぞれ200gはありそうだゾ。
マカロニとキャベツじゃ愛猫の助け舟は望めないから
まず持て余すだろうな。
バーガー&サンドもナリは小さいくせに質量が高いのだろう。

そうしてかき氷の「初音茶屋」に向かったのだが
実は途中でもう1軒、寄り道をしている。
千束通りの「竹松鶏肉店」である。
聞くところによると創業は1879年。
浅草を愛した文人・永井荷風と同い年なのだ。

ここでは半年に一度くらいローストチキンを注文している。
味付けがシンプルで飽きがこず、ローチキはこの店に限るネ。
当日はさすがに丸一羽はムリだから
人気商品の手羽中焼きを5本ほど。
塩味と醤油味があって、塩をお願いした。
鶏の手羽は胴体に近いほうから
手羽元・手羽中・手羽先とあるが、手羽中がベスト。
それと鶏ハツの焼き鳥をやはり塩で1本。

かき氷のあと、友人と別れたが晩酌にはまだ早い。
合羽橋道具街の図書館に寄って
涼みがてらスポーツ新聞の立ち読みに耽る。
滞在時間はおよそ1時間。
言問通りを走る上野公園行きの都営バスに乗り込んだ。

=つづく=

「坂原商店」
 東京都台東区入谷2-29-8
 03-3872-2709

「竹松鶏肉店」
 東京都台東区浅草3-38-3
 03-3874-4372