2018年5月16日水曜日

第1872話 たこ焼き屋と大衆食堂

足立区の一大ターミナル、
北千住駅を西に出て歩くこと十数分。
かつて柳新地と呼ばれたカフェー街跡を散策。
その後、尾竹橋を南に渡り、町屋の町に向かっていた。

途中で発見したのが「笑顔」という名のたこ焼き屋である。
テイクアウトがメインだろうが中をのぞくと
カウンターに数脚の椅子が並んでいるじゃないか。
間口の狭い小体な店ながら、たこ焼き居酒屋といった風情。
小腹が空いており、渡りに舟とばかり、迷わず入店した。
たこ焼き屋で飲むのは極めて稀有なことである。

ビールはスーパードライのレギュラー缶が350円。
サッポロラガー(赤星)中瓶とギネス小瓶がともに500円。
缶を頼んだら店主がギネスのグラスに注いでくれた。
容量350ml がグラスにキッチリ納まった。

多彩なメニューから、いか焼き(250円)を所望。
いかと玉子の薄いお好み焼きである。
いか焼き用ソースは辛口で醤油っぽさを感じる。
これがビールをいっそう旨いものとした。

正統派のたこ焼き(6個)のほかに揚げたこがあって
これは2個(120円)から注文できる。
6個は多いからちょうどよい。
たこ焼き用ソースは甘みが主張して
クミンの香りもほんのりとユニークなソースだ。

壁に貼られたソルティードッグの説明書きに目がとまる。
AとBの2タイプがあり、
バータイプのAはグレープフルーツの生搾り。
アルコール度は20パーセント。
居酒屋風のBは出来合いジュース使用で
度数8パーセントながら量は2倍となる由。
Aをお願いしてみると、なるほど本格的だ。
製氷機の氷に不満が残るものの、じゅうぶんに楽しめた。
30分の滞在でお勘定は1120円也。

2軒目は町屋のランドマーク「食事処 ときわ」。
久々に訪れると、店は大改築されて1階が飲める食堂、
2階は寿司割烹に様変わりしている。
もちろん1階使用だが、いや、たいそうな混雑ぶりだ。

4人掛けの卓が1つだけ空いており、そこに案内される。
もっとも10分以内に独り客が2人来店して相席となった。
知らない同士3人の同席ってのは居心地が悪いやネ。
サッポロ黒ラベルの大瓶を飲みながら
ふきのとうの天ぷらが揚がるのを待つ。
何と、運ばれたのは40分後ときたもんだ。

庶民的雰囲気も失せて何だか平凡な店になった。
唯一、気に染まったのは新商品のモーニングセット。
午前11時半までの提供で
小生ビール・ポテトサラダ・ミニ皿・あじフライ。
飲み屋のモーニングなんて前代未聞だ。
肝心の値段を忘れたが次回は午前中に来てみよう。
いや、小ジョッキで済むわけないから、あんまり意味ないか。

「笑顔」
 東京都荒川区町屋8-1-9
 03-5901-9578

「食事処 ときわ」
 東京都荒川区荒川7-14-9
 03-3805-2345