2019年9月19日木曜日

第2223話 喫茶店 とどのつまりは 喫煙店 (その1)

”めぐり”、あるいは”詣で”というほどではないにせよ、
以前より喫茶店を訪れる機会が増えた今日この頃。
その午後は昭和通りと言問通りがクロスする、
入谷の交差点に現れた。

十文字の北東に位置する、
馬肉居酒屋「三富」は何回か利用しているのに
隣りの昭和喫茶「トロント」にまったく気づかなかった。
存在を認識したのは数週間前で、上野駅入谷口から赴く。

入口に近い2人掛けテーブルに促された。
正面に待機する接客係、その奥に厨房がのぞめる。
スタッフ・ウォッチングには最適ながら
くつろぐには不向きな位置である。

店内を見渡すと、レトロっちゃあレトロだが
どこかまとまりに欠けている。
フロアーは若めのオバちゃんと茶髪のアンちゃん。
キッチンに初老と中年のオジさんが2人。
サッとメニューに目を通し、
ドリンク付きで900円のBランチを所望した。
飲みものはアイスレモンティー。

すぐにカップ入りのスープが運ばれる。
和風だしのかき玉汁はドロンドロンで
アラン・ドロンもびっくりするだろう。
メインプレートにはエビフライw/タルタルと
クリームコロッケ&ハンバーグw/デミグラス。
3つとも業務用みたいで、おざなり感が拭えない

グリーンピース入りのマカロニサラダ。
レタス&キャベツの和風胡麻ドレッシング。
いかにもありがちで凡庸きわまりない。
ライスの炊き上がりもごくフツーだ。
製氷機のキューブアイスが入ったアイスティーを
味気なく吸いながら、無駄足踏んだか?
そう思ったことである

客層は若いOLと熟年のオバちゃん入り混じって
女性の2人組が目立つ。
ポツリポツリの単身組は孤独なオッサンばかりだ。
もっとも傍目には
J.C.もその1人に映っているハズだがネ。

隣りに体格のいいアンちゃんが座った。
どこかの県警の柔道部員といった風で
ミートソースの大盛りを注文した。
支払いに立ち上がった際、
チラリ目に入ったミートソースがやけに旨そうだ。
麻布十番の「おもかげ」で空振ったこともあり、
このためだけに戻って来てもいいかな?
再び、そう思ったことだった。


=つづく=