2019年12月4日水曜日

第2277話 オムレツサンドとジャンバラヤ

「BLUTUS」の喫茶店特集号に掲載されている、
「珈琲店 桂 台東区役所西横店」を訪れた。
区役所の西横ということは
イコール上野警察署西横である。
サンドイッチがウリの店でランチをとり、
メモ処理を済まそうという魂胆だった。

昭和通りを東に折れた路地に店はあった。
ロシア革命の50年後、1967年創業だから
すでに半世紀以上経て、昭和の喫茶店そのものだ。
店内には紫煙が蔓延、もとい、満煙していた。
いいヨ、いいとも、J.C.は喫煙者に理解ある非喫煙者だ。

フロアに女性、カウンターに男性スタッフのツーオペ。
かねて狙いのサンドイッチセット(820円)をお願い。
サンドはエッグ・ハム・チーズ・ツナ・ヴェジから
2種択べて、サラダかデザートが付く。
ドリンクはコーヒー・紅茶・ミルクからだったかな?
エッグとハム、サラダ、コーヒーを通した。
エッグはつぶした茹でタマゴではなくオムレツである。

ふ~む、こんなものでありましょうか?
オムはとてもよいのだがハムは薄いのが1枚。
ニューヨーカーに出したら皿が飛んでくるかもしれない。
まっ、これがわが祖国のサンドイッチでありましょうや。

サラダは小鳥のエサに毛が生えた程度。
コーヒーは水準に達していようが
何せ、カフェ初心者につき、確かなことは言えない。
なぜかバナナが3分の1本。
バナナを口にするのは何年ぶりだろうか?
おそらく今世紀初めて—。

後日、三ノ輪から根岸界隈を散策していて
「珈琲店 桂」の姉妹店に遭遇。
ガラス越しにのぞくと、カウンターの女性と目があった。
ランチどきだったし、彼女の笑みにもつられて中へ。
ここは上野・昭和通り角店で、こちらが1号店。
区役所西横店とは正反対の明るいパーラー風である。
スタッフも若い女性二人。
心なしか喫煙率も低い様子だった。

今回はサンドイッチ以外でいきたい。
となると、パスタかピラフ、あとは日替わりのハンバーグ。
シーフード、五目、ドライカレー、焼肉、ジャンバラヤと
5種類揃うピラフから珍しいジャンバラヤをチョイスする。

耳の奥でC&Wの「ジャンバラヤ」が鳴り出した。
本家のハンク・ウイリアムズでなく、江利チエミの歌声が—。
それはそれとして、肝心の味のほうは・・・何だかなァ。
ソーセージも小海老も入ってるのに
ケイジャンの本場、ニューオリンズで食べたのとは大違いだ。

近所にあと1軒「カフェ Katsura 上野学園前店」もあるが
当面はこれでじゅうぶん。
接客とコーヒーはよいから、気が向いたらそのうちまたネ。

「珈琲店 桂 区役所西横店」
 東京都台東区東上野4-3-10
 033844-4524

「珈琲店 桂 上野・昭和通り角店」
 東京都台東区上野7-12-8
 03-3841-4771