2019年12月26日木曜日

第2293話 一皿に やっこ豚バラ カキフライ (その2)

台東区・入谷は鬼子母神近くの「キッチン R」。
目の前に拡がる大海原ならぬ、大皿原は迫力十分だ。
その全容を紹介してみよう。

カキフライ2個 w/タルタルソース 
豚バラ肉オニオンスタミナ焼き(けっこうな量)
冷やっこ 厚焼き玉子 赤ウインナー 
ケチャップ・スパ キャベツ繊切り

味噌汁(白菜・大根・もやし・わかめ)
ライス(大盛り)

食べ盛りの青少年なら楽勝だろうが
若いリーマンの胃袋にもじゅうぶん過ぎるほど。
したがってオッサンは悪戦苦闘もいいところだ。
絶対量が多いうえにスタミナ焼きが不デキ。
味噌汁を一吸いしたあと、箸をつけた豚バラだったが
完食をすぐにあきらめた。

ところがカキフライは期待以上。
粗めパン粉がカリッと揚がり、半生のカキは滋味たっぷり。
出来合いのタルタルは仕方ないとして
一流洋食店に遜色ない仕上がりだった。
華やかな相方陣によろめき、盛合せを択ん自分がうらめしい。
4個まとめのカキフライ定食が正解だったのだ。

アカ抜けないのは皿に同居する冷やっこ。
生姜&青ねぎ添えは評価できるが小鉢であるべきだろう。
ともあれ、そこそこのスペースでワンオペとなれば
洗いモノは増やせないし、目をつぶるしかないネ。

1切れの玉子焼きと1本のウインナーはご愛敬だが
子どもの頃から食べてきたモノはうれしい箸休め。
煮詰まり感否めぬ味噌汁にしたって
変色を避けるため、わかめは後入れだ。
センスはなくとも努力の様子がうかがえた。

結局、豚肉を4分の1ほど残し、あとは平らげた。
大盛り並みのライスはさらに増える中盛りまで無料。
大盛りとなって初めて40円。
殺人的ボリュームが予想される特盛りは+70円。
逆に少な目は-20円と芸がこまかい。

卓上にはウスターソース、醤油、ポン酢、使い切り辛子、
ドレッシング、タバスコ、胡麻塩、まだなんかあったな?
爪楊枝は袋入りで衛生を心がけている。

他客の注文を眺めていると、全メニューがボリューム過剰。
女子には相当キツいというか、ほとんどムリだ。
その証拠に10数名の先客、5名ほどの後客に
乙女の姿一人としてなく、女人禁制の男湯かここは—。

「キッチン R」
 東京都台東区北上野1-14-5
 03-6231-7995